メラノーマは皮膚がんの一種で、「日焼け」のもとであるメラニン色素を作る細胞や、ほくろの細胞ががん化したものです。
 
本来メラニンが作られなければいけないところで、遺伝子の異常からメラノーマができるというイメージです。

手のひら、足の裏、顔、お腹、背中など身体のあらゆる場所に発症し、眼球や口の中の粘膜にできることもあります。


メラノーマの特徴を箇条書きします。
 
結構コワいですよ。

・5年後の生存率が低く、がんの中でも最も悪性といわれる
 
・他のがんより転移しやすく、しかも抗がん剤や放射線治療の効果が少ないので転移し始めると手のつけようがない
 
・欧米では10万人に20~30人の割合で見つかり、発症部位も顔や手足など体の広い部分にわたる
 
・一方、日本人は10万人に1、2人と少なく、発症部位も足の裏や爪などとかなり絞られているしかし、生活の欧米化からか最近では日本でも顔や手足にできる例が目立つようになった
 
・中年以降に新しくできたり、急に大きくなったほくろはメラノーマの疑いあり。形や色が変だったり、出血がみられるほくろも危険。ただ、肉眼で正確に判別するのは難しい
 

 
メラノーマの組織検査は、疑われているほくろ全体を切り取って調べます。
 
熟練した医師なら拡大鏡を使った検査で、危険なほくろかどうかを識別できます。
 
メラノーマと疑われる部分は指で触ってはいけません。刺激を与えるとメラノーマが活性化してしまいます。
 
日本人に最も多い「末端黒子型」というタイプは、足の裏、手のひら、つめなど身体の末端に多く発生します。
 
次に多い「表在拡大型」は体や腕や足に発生し、初めはほくろのような色素斑ができます。徐々に拡大していく過程で中心部分にしこりができます。
 
早期に発見できれば外科手術等を施すことで完治は可能です。
 
しかし症状が進むとリンパ節への転移もあり、こうなると抗がん剤などで対処することになります。(ただし先述のように、メラノーマは抗がん剤の効果があまり期待できません)
 
検査費用は3割負担で100円以下なので、心配なら迷わず受診しましょう。