料理は脳を活性化するのにとても良いそうです。
 
東北大学の川島隆太教授と大阪ガスの共同研究によると、料理の作業中は大脳の前頭前野が活発に働くことがわかりました。
 
献立を考え、材料を吟味し、切る、焼く、盛り付けるという一連の動作が判断力や計画力などを必要とするため、脳が盛んに活動するのです。

料理経験の無い男性(59歳~81歳の21人)でも、3ヶ月間に9回の料理講習を受け、一日15分以上、週5回以上料理をすると前頭前野の機能が平均5ポイント上昇します。
 
私も時々料理をやるので、頭を使うのは実感しています。
 
素材の吟味、切る大きさ、火の通り具合、味はもちろん調理している時の音、匂い、色、盛り付け方などなど。
 
五感をフルに使って作業が続きますし、いくつかの行程を同時に進行していると頭がパニックになることもあります。
 
料理するカップル
 
家事の助けになって脳を鍛えるトレーニングにもなるのですから、料理経験の無い男性も積極的に厨房に立つのも良いのではないでしょうか?
 
自分が作ったものをお客さんに振舞って、好評を得た時は何とも言えない充実感を感じます。(美味しい・マズいを率直に言ってくれる友人が必要ですが)
 
 
それに料理って、自分が覚えたことを試すと結構すぐに結果が出るんですよね。料理をするたびに上達するのがわかるというか。結構やりがいがあるんですよ。
 
 
・・・と、ここまで絶賛しておきながら、「料理をしても脳を刺激しないケース」もあるようです。次の記事で紹介します。

料理は脳に良いが・・・お好み焼き屋さんで 同じ献立はダメ?

とあるお好み焼き屋さんに行ったときのこと。
 
私が「自宅でたまに料理するんですよ」と言ったら、おかみさんが「料理って、脳にすごく良いそうですよ」と、私がいかにも食いつきそうな話題をふってくれました。
 
 
しばらくはその流れで会話が続いたのですが、おかみさんがふと、やや残念そうに
 
「でも、料理によってはね・・・」
 
と切り出しました。おかみさんいわく、
 
「料理は確かに脳に良いのだけれど、同じ料理をずっと続けていてはダメ」
 
なのだそうです。
さらに
 
「だから、私も料理が仕事だけど、同じことばっかりやってるから脳にはあまり良くないかもね」
 
とのこと。
(この「同じ料理をずっとやってもダメ」の話はテレビで紹介されたそうです)
 
 
確かに、脳についてあれこれかじってみると、「マンネリは良くない」としばしば指摘してあります。
 
 
「同じことを続ける」のって、「ラク」なんですよね。ほとんど「反射活動」になり、脳に負荷をかけなくて済むのです。
 
私はボツボツ自炊をしていますけど、気がつくと同じような献立ばかり作っています。つまりはラクな方に流れがちになるのですが、これでは「脳トレ」効果はあまり期待できないでしょう。
 
 
おかみさんは仕事なので、メニューをコロコロ変えることは難しい面があります。
 
けれども私のように料理に制限がなく、自由奔放に工夫できるのであれば、マンネリはあまり褒められたものではありません。
 
「脳を鍛える」などと難しく考えるより、「頭を使うゲームのひとつ」として料理を楽しんでみようと思います。