有元さんは著書「わたしのキッチン・スタイル」で、ラ・バーゼへの思いをこのように綴られています。
ボウルならなんでもいいと言うのならいくらでも市販されていますが、こういうボウルがほしい、こういう水切りがほしいという使い手からの要望から発想したのが、「ラ・バーゼ」で販売している道具なのです。
材質はステンレス、ボウルは同じサイズのかごと蓋がセットになり、一体化して収納しやすいようにしてあります。
見た目はコンパクトでも、思った以上の量が入ります。
つかみやすい。誰が洗ってもきれいになる。それが従来のものとの大きな違いです。
汚れがたまらないことも、大事な要素。従来のものは縁が巻いてあるものが多く、そこに汚れがたまりやすかったのですが、「ラ・バーゼ」のボウルにはそれがありません。
誰がどんな洗い方をしてもきれいになるというメリットがあります。
「ラ・バーゼ」で扱っている製品は、それぞれが私のキッチンの中では非常に重要な位置を占めるモノばかり。
それがないと肝心の下ごしらえができない、と言っても過言ではありません。
(わたしのキッチン・スタイル(Amazon)102~103ページより)
ラ・バーゼ製品のひとつに水切りかごがあります。
このアイテムの開発は、有元さんが感じていた不満がきっかけになっています。
水切りかご、いまご使用のもので満足でしょうか。
以前に比べればデザイン、材質とも少しはましになってきましたが、私は正直言って、不満でした。
(中略)
それではと、意に沿ったものを作ることになったのが、現在「ラ・バーゼ」から発売しているステンレスの水切りトレイ。
嬉しいことに、使っているたくさんの方々から「画期的!」と喜ばれています。
従来の水切りかごは、ワイヤーが交差した部分が汚れやすいという欠点がありました。
ひっくり返してみると、水アカがついて、それをすっきり取り除くのがひと苦労。
これは、世の男性はほとんど気づかない。女性だけが知っている、ちょっとした悩みですね。
(中略)
「ラ・バーゼ」の水切りかごはワイヤーが交差していません。角のないきれいな丸いワイヤーを使用、そしてお皿を立てる専用コーナーをなくし、お箸立ても横にしました。
お皿を立てるコーナーをなくしたことで、たくさんの皿が立てやすくなりました。
(中略)
さらによい点は、水を受ける下のお皿。従来はどうしても水がたまり、まめに洗わないとぬるぬるしてしまうことがよくありました。これが気持ち悪い。
水がたまらなければいいのですから、受け皿に傾斜をつけて自然と水がシンクに落ちるようにしました。
これでヌメヌメからは解放です。
ワイヤー部分が汚れない、お皿がいっぱい入る、安全、受け皿がいつも清潔。これでいつも気持ちよく洗いものができます。
価格は安くはありませんが、一生使ってもらえるものを作るのが私の理想です。
(わたしのキッチン・スタイル(Amazon)105~106ページより)