川崎病は1歳前後をピークにして、主に4歳前後の乳幼児に突然発症し、場合によっては死に到る病気です。
 
川崎病は06年現在も原因がわかっていません。
 
1967年、当時の日赤中央病院の川崎富作医師(現日本川崎病研究センター理事長)により発見されたことからこの名前がつきました。

川崎病では高熱が続き、手のひら、足の裏、唇が赤くなります。
 
目の充血、粘膜や皮膚に発疹が現れ、首のリンパ節が腫れて痛みます。
 
熱が下がるころ指先の皮がむけるのも特徴のひとつです。
 
ごくまれなケースとして、心臓に酸素や栄養を送っている冠状動脈にこぶができることがあります。すると冠状動脈が詰まって心筋梗塞を起こし、患者が亡くなるケースもあります。
 
 
原因は「何かが感染する」ということしかわかっていません。肝心の菌・ウイルスいずれも患者から見つかっていないのです。よって有効な予防法もありません。
 
先の川崎理事長も

「人から人への感染ではなく、どこにでもあるものから感染する因子が何かあって、大勢が感染する。そのうちある体質の子だけが強く反応するのではないか」

と話しています。
 
原因の仮説としては連鎖球菌が出す毒素だとする説や、ウイルスが原因だとする説などがあります。
 
標準的な治療法としてガンマグロブリンという薬を大量に投与する「大量療法」が90年代から行われています。
 
川崎病に関して、少し前(2011年12月)に気になるニュースがありました。
 
川崎病患者 全国で急増 原因不明、対症療法のみ
sankei.jp.msn.com/life/news/111218/bdy11121809000000-n1.htm
(現在この記事は削除されています)
 
記事の内容をまとめます。

■川崎病の平成22年の患者数は1万2755人で、17年から6年連続で1万人超え
 
■0~4歳の人口10万人あたりの罹患率は239.6人と調査開始以来最高
 
■男児の罹患率のほうが、女児よりもやや高い
 
■長期の流行になる可能性がある

 
川崎病というと一昔前の病気というイメージがありますが、「過去の病気」というわけではないのです。