胆石は「体内に石ができる」病気です。
 
胆石は肝臓から分泌される胆汁が胆のうなどで固まったもので、最大の要因はコレステロールです。
 
脂肪分の多い食事を続けたり、アルコールをたくさんとりすぎると胆汁の中のコレステロール比率が高くなって固まりやすくなるのです。

胆石の「予備軍」とされる日本人は1000万人いるといわれており、発症リスクのある人が多い病気です。
 
これは食事が西洋化し、現代人が脂肪分を多く摂取するようになったのが原因です。昔の日本で胆石は珍しい病気でした。
 
食物繊維が不足気味、あるいは食事の間隔が長すぎる(朝食をとらないなど)ことでも胆石リスクはアップします。

胆石の症状 痛む場所

胆石の発作が起きると腹部に激しい痛みを感じることがあります。程度としては軽い痛みから大変な激痛まで様々です。
 
痛む場所としてはみぞおち、右わき腹が多く、背中や腰が痛むこともあります。
 
他にも大量の発汗があったり、吐き気や胸痛も発生します。
 
目や肌の色が黄色くなる黄疸症状や、黄疸により尿の色が濃くなるケースも見られます。
 
発作が起きるきっかけで多いのは油っこい食事や飲酒です。この場合、食事から三時間ほど経つと痛みが起きやすくなります。
 
天ぷらなどの油物を食べると胆のうが縮んで、できた胆石が胆のうの出口に詰まりやすくなります。こうなると激しい痛みを伴います。
 
高熱が出る場合は胆のうや胆管が炎症を起こしている可能性もあります。
 
胆石が胆管に残った状態が長く続くと胆管内に細菌が繁殖し、感染症を引き起こします。さらに症状が進むと細菌が血液中に入り、敗血症を起こし、最悪の場合は患者は死に至ります。
 
大型の胆石が発生すると腸閉塞を起こすこともあります。

胆石対策に梅干し

梅酢や梅肉エキスを飲むと、胆石の発作がやわらぐとされています。また梅には肝臓や胆のうの働きを活発にして胆汁の分泌を促すほか、胆石の発生や巨大化を防ぐ働きもあります。
 
胆石が気になる場合以外でも、梅(干し)は健康に良い食品としておすすめです。
 
ちなみに、管理人は梅干しのことを「健康維持にはとてもイケてる食品」と考えています。「ご長寿さんの食生活」といった記事を読むと、梅干しが登場する機会はとても多いのです。
 
大根の煮物など、食物繊維が豊富な食べ物も胆石対策として有効です。
 
いわゆる「昔ながらの和食」をメインにし、魚介類や野菜を多く食べて脂肪分や糖分は控えめにしましょう。

胆石の治療 手術費用など

かつての胆石手術は開腹していたので患者の負担も大きく、長期の入院が必要でした。
 
しかし現在は進歩した腹腔鏡手術が行われており、薬や衝撃波など症状に対応していくつもの治療法があり患者の負担は大幅に軽減されています。症状によっては日帰りできるケースもあります。
 
手術費用は入院日数などで違いが出てきますが、情報をいくつかあたってみると3割負担で20万円前後、というケースが一番多いようです。
 
治療法が発達しているとはいえ、発症を防ぐに越したことはありません。
 
油っこいものを頻繁に食べるのであれば、健康診断の時はエコー検査を受けておくと胆石を早期に発見する可能性もあります。
 
X線検査でなく、エコー検査なのがキモです。
 
胆石は主成分はコレステロールであることが多く、コレステロールはX線には映りません。なので胆石はX線検査では発見しにくいのです。(コレステロール結石でも石灰化しているとX線に映ります)
 
反面、エコー検査は高確率で胆石を発見することができます。
 
ちなみに日本では、高齢になると胆石を発症するのは女性の方が多いそうです。