40歳を過ぎるあたりから、多くの人に老眼が出てきます。
 
例外として老眼に悩まされない人もいるようですが(私の前の仕事では70代で近くのものもバリバリ見えるお客さんがいました)、多くの人は眼鏡など何らかの対策が必要になってきます。

以前は老眼の矯正手段といえば老眼鏡くらいでしたが、最近は矯正法の選択肢も増えています。
 
以下にまとめます。

老眼の矯正法 コンタクトとモノビジョン

・遠近両用コンタクトレンズ
文字どおり、「遠くも近くも見えるコンタクトレンズ」です。
 
普通のコンタクト同様ハードおよびソフトがあり、発売しているメーカーもたくさんあります。
 
「老眼鏡をかけるのはイヤ」という人向けです。(ちなみに、私の父は老眼鏡をかけるのを非常に嫌っております)
 
 
「近いものを見ることが多い人用」
「瞳孔の小さい人には不向き」
「慣れるまでに時間がかかる」
 
など、機能や対象者によって違うタイプを選ぶ必要があります。
 
使い捨てタイプもあり、スポーツなどを楽しむ時に一日限定で使うこともできるなど、遠近両用コンタクトのハードルはかなり低いと言えるでしょう。
 
ただしコンタクトによる見え方は個人差もあり、ハッキリ見るためには眼鏡の方が良い、という意見もあるようです。
 
 
・モノビジョン
簡単に言うと「片目は近くを、もう片方は遠くを見るために矯正する」もので、片目ずつで役割分担する方法です。
 
この場合の矯正法としてはコンタクトレンズを使用したり、レーシック手術などで外科的に矯正する方法があります。
 
日本ではあまり一般的ではありませんが、欧米では医師が勧める場合もあるそうです。
 
 
ただし目が疲れやすくなるなどの欠点があり、「左右の均等なバランス」を重視する私も「これはどうかな・・・?」という印象がありますが。
 
ちなみに、老眼にも初期症状があるそうです。
 
ある程度年齢が進んできて「目が疲れやすくなる、あるいは夕方になると見えづらくなる」のは老眼の始まりかもしれません。

老眼の矯正手術 坪田一男教授のCK手術

慶応大学医学部眼科学の坪田一男教授は、老眼を矯正する「伝導式角膜形成術(CK)」を実践しています。
 
CKは米国食品医薬品局が04年に認可した最新技術で、坪田教授が全国に先駆けて導入しました。
 
角膜周辺に高周波の一種であるラジオ波を照射し、屈折力を高めて近くを見えやすくする手術です。
 
手術時間は10分前後、メスも使わず痛みもほとんどなく安全性が非常に高い治療法です。
 
白内障手術や他の屈折矯正手術の後の老眼に対しても施術可能です。さらには再手術も可能なので、老眼が進行しても対処ができるのです。
 
レーシックなどの近視矯正手術に比べて、視力が安定するには時間がかかり、視力が落ち着くには三ヶ月から1年半必要です。
 
 
術後1週間は目の周囲のメイクはできません。コンピューター作業なども避けた方が無難です。目の中に汗やシャワーの湯などが入らないように注意する必要もあります。
 
副作用として、不快感や異物感、ハローやグレアといった光が見える現象などか起こることがあります。
 
矯正手術などにより老眼が改善され、近くのものがはっきり見えると脳に入る情報量が増えるので、脳を刺激して脳の老化も防ぐことができるとされています。
 
老眼はほぼ100%の人がかかるので、この手術が一般的になれば老人の脳への刺激が増えて、認知症の発症率が減るかもしれません。