肥満というと「どのように食べるか」が話題になることがほとんどで、これは間違っているわけではありません。
これに加えて”出す”方もダイエットでは大事です。
つまり便秘気味では太りやすい、というわけですね。
便の量・質と肥満の関連
肥満が多いアメリカでは、便秘も日本より多く、平均の排便量が日本より3割程度少ないといわれています。
これは高脂肪・高たんぱくの食事、もしくは食物繊維の不足が原因と考えられています。
便の量がとても少ない、あるいは便秘の人は肥満になりやすい傾向があります。
摂取した食物の栄養分を余さず吸収すると、便として体外に排出する量が少なくなるわけです。
逆に、食事も消費カロリーも同じくらいなのにずっと痩せている人は、大抵がトイレの回数が多い軟便の人です。
軟便の人は、未消化で排出される栄養分が多いため太りにくくなります。
栄養分を体内に吸収することなく体外に出してしまうわけで、太りにくいのは当然です。
いわゆる「大食いタレント」と呼ばれる人達はあれだけ大量に食べるのに痩せてる人が多いですよね。
実は食べる量が多い分、「出る」量も大量なのだそうです。
食べ物を摂取しても、吸収されずに排出されるので痩せているというわけです。
ちなみに、私も便の量は多いほうだと思います。一日に三回排便することもある便秘知らずです。
そのせいかどうかはわかりませんが、食事にはそれほど制限をかけていないにも関らず、一応肥満・メタボ体型ではありません。
理想の便の量と女性の便秘率 和食がカギ?
06年現在、日本人女性は80%が便秘になっているといわれています。
一日平均の便の量は、日本人で200~300gが理想なのですが、女性は80gしか出ていない、という統計もあります。平均の半分以下です。
戦前の日本人は一人当たり一日27gの食物繊維を摂っていましたが今では12gまでに減少しています。
ここで問題解決のカギになるのは和食ではないでしょうか?
昔ながらの食事をすれば便秘の解消にも役立つのではないかと。
何よりご飯には食物繊維が豊富に含まれています。
普通に和食を食べれば、それだけで便秘対策となる食物繊維が摂取できるのです。この食物繊維のおかげでご飯は太りにくいだけでなく、便秘対策と同時にダイエット効果を得られる優れた主食なのです。
和食では味噌汁も便秘対策に優れています。
味噌汁の具として一般的なワカメも繊維質を多く含んでいますし、味噌をはじめとする発酵食品はお腹の調子を整えてくれます。
和食の野菜にも食物繊維が多く含まれています。
煮物に使われる大根やイモ類、ゴボウ、レンコンなどはまさに便秘対策のための野菜と言っても過言ではありません。
お漬け物などの発酵食品、あるいは佃煮の海藻類もお腹の調子を整えてくれます。