気功、瞑想、ヨガ、など、呼吸を重視した健康法はいまではすっかり一般的になりました。
私も呼吸に関しては少なからず関心があります。
これらの動作に関する資料をいくつ読んでみて、「これはポイントじゃないかな?」と気付いたポイントを挙げてみます。
「吐く」方が大事
酸素を取り込むという目的を考えると、吸うほうが大事な気がしますが、読んだ資料は「吐くときに意識を集中すれば、吸うほうは自然に入ってくる」と書いてあるものばかりでした。
よって、吸う時間よりも吐く時間を長くするべしと説いてあります(最低でも吸う時間の二倍くらいかな、という印象です)。
ヨガでは「新しい気を取り入れるためにはまず古い気を出しきってしまわなければいけない」という考えがあり、「まずは吐ききること」を重視するのだそうです。
「呼吸」という漢字の順序でもわかるとおり、まずは「呼(出す息)」が主であり、「吸」が従であるということです。
鼻だけで呼吸するか、鼻と口で呼吸するか?
実はこれ、呼吸法によって微妙に違うのです。
結論から言うと、どちらでもいいのかなという気もしましたが、気になったので突っ込んで調べてみました。
アメリカで人気のあるパワーヨガでは鼻だけで呼吸します。パワーヨガに限らず、ヨガでは鼻のみで呼吸の出し入れを行うのが原則のようです。ごく一部、口から吐く、という資料もありましたが…。
私がやっている気功の呼吸は、鼻から吸い、口からはきます。別コンテンツで紹介した「西野流呼吸法」も鼻で吸い、口から吐きます。
丹田を意識して呼吸する丹田呼吸法を紹介した資料では、鼻だけ、鼻と口の両方が同じくらいありました。
指を揃えて左手を真横に向け、左手の親指がへその位置にくるように当てます。
次に右手も指を揃え、同様に横に向けて左手の小指の下にもっていくと、その右手の位置が丹田になります。
ちょうど膀胱の位置です。私は正確な位置を知らなかったので、あらためて確認してみるとかなり下のほうだな、という印象があります。
「口で吸う」だけはNG 口呼吸はダメ
こうしてみてくると、鼻だけか、鼻と口かはどちらでも効果がある、と言えるようです。
ひとつおさえておくべきなのは、「口で吸う」ことはないことです。
私が調べた限りでは、「口で吸いましょう」と書いてある資料はありませんでした。ネット上をざっと調べてみても見当たりません。
口で息を吸ういわゆる「口呼吸」は、健康を維持する上で絶対NGだと私は考えています。
「口呼吸」が引き起こす弊害を思いつくまま挙げてみると・・・
などなど、まさに弊害のオンパレードです。日ごろ口が開いた状態で呼吸している人は要注意です。一日も早く鼻呼吸を身につけましょう。
口呼吸が習慣になってしまうかどうかは、離乳の時期がポイントになるようです。
赤ちゃんは母乳を飲んでいる間は口がふさがっているため鼻呼吸をしています。一歳前後になって離乳を始めると、おっぱいやおしゃぶりをくわえなくなった口が空気を吸い始めます。
すると、それまでやっていた鼻呼吸を忘れて口呼吸が定着するようになってしまうのです。
そのため、三歳くらいまではおしゃぶりをくわえさせておくのが望ましいとされています。(ただし、この件に関してはいろんな主張があります)
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