このコンテンツでは飲酒家の3つの区分と妊娠女性の飲酒の影響をまとめています。

近年は飲酒の習慣に良いことはない、との主張もありますが、個人的には適量であれば飲んでも問題ないと考えています。




飲酒家の3区分 飲む量と頻度

お酒を飲む人は、飲む量と頻度によって区分されます。
 
習慣飲酒家
週に3日以上、日本酒にして1合以上飲む人を言います。
 
宴会などの機会があれば飲む場合は機会飲酒、あるいは社交飲酒と呼びます。
 

 
常習飲酒家
日本酒にして3合以上を毎日、5年以上飲んでいる人を指します。
 
この時点ではまだ酒量のコントロールが利くことが多いですが、一部の人はアルコール依存が始まります。
 
ある時刻(晩酌の時間など)になるとお酒を飲みたくなり、その量も少しずつ増えていくといった症状が見られるようになります。
 
常習飲酒家になると、アルコール症(酒が原因の病気)を発症することが増えてきます。
 

 
大量飲酒家 
日本酒を1日5合(アルコール量では150ml)以上毎日、10年以上飲んでいる人を指します。
 
ビールであれば大瓶約6本分、ウイスキーならダブルで約6杯分にあたります。
 
もはやアルコール依存症の一歩手前というべき状態で、いつ依存症になってもおかしくありません。
 

 
アルコール依存というと男性のイメージがありますが、女性のアルコール依存も増えています。
 
女性の社会進出が進むと、ストレスを受ける女性が多くなり、核家族化で孤独に子育てをする女性も増えています。
 
コンビニは24時間開いており、いつでもアルコールは手に入ります。またアルコール飲料の値段も下がっているので手軽に、大量に買うことができるようになりました。
 
休肝日無く毎日飲酒し、しかも酒量が少しずつ増えている場合は注意が必要です。




妊娠中の飲酒・子供への影響

アメリカピッツバーグ大学などの研究グループは、母親の妊娠中の飲酒歴を調査しました。
 
生まれた子供が14歳になるまで子供の発育と母親の飲酒との関連を追跡調査を行ったのです。
 

 
女性が妊娠中に飲酒した場合、飲酒歴の無い母親の子供に比べて平均7kgも体重が少なく、飲酒量が多いほど発育が悪くなることがわかっています。
 
その影響は一日1~2杯の、わずかな飲酒量でも表れ、とりわけ妊娠初期3ヶ月間の飲酒の影響が大きいとされています。
 
妊娠中の飲酒が原因で起きる胎児の障害は胎児性アルコール症候群と呼ばれます。
 
妊娠中は母体と胎児はつながっています。お母さんが飲むと胎児にもアルコールがまわってしまうのです。
 
胎児の脳がアルコールの影響を受けると脳が小さくなったり、脳梁が萎縮、あるいは脳の形がゆがんでしまったりします。
 
結果として、妊婦がアルコールを摂取すると胎児に発達障害や学習障害などか起きるリスクが高まってしまうのです。
 

 
ネット上で妊婦の飲酒について調べてみると、「個人差が大きい」「ストレスがたまるようなら少しくらいは飲んだほうが良い」といった意見も目にします。
 
しかし、単純なことですが妊婦が飲酒しなければ胎児性アルコール症候群が起きる可能性はゼロです。
 
やはり妊娠中は飲まないのが一番です。