脳内物質セロトニンは睡眠の質などに関わっている脳内物質として知られています。

このコンテンツではセロトニンに関する話題を2つ紹介します。

セロトニンと動脈硬化

脳内物質なので血管とは無関係のように思えますが、セロトニンの活性が低下すると動脈硬化にかかりやすくなるそうです。
 
米ピッツバーグ大学の研究チームが06年に発表しました。
 
30~55歳の成人ボランティア244人を対象にした実験で、脳内のセロトニン活性が低下している人たちは、活性が高い人に比べて頚動脈が厚く硬くなっていることが確認できたのです。
 
 
摂取するたんぱく質の量などが関係しているのでしょうか?
 
セロトニンって、トリプトファンというアミノ酸から作られますよね。
 
トリプトファンは体内では作られず、食事から摂取する必要があるので、セロトニン活性が低かった人たちはたんぱく質摂取量が足りなかったのかもしれません。
 
これと関連する調査は日本でも行われています。
 
塩分・たんぱく質摂取量と脳卒中の関連を、東京都の老人総合研究所が調べたのです。
 
調査結果をごく簡単にまとめてみると
 
「脳卒中を予防するにはたんぱく質を十分摂ることが非常に重要」
 
ということになります。
 
減塩を行っても、たんぱく質が不足していると脳卒中が起こりやすくなるのです。
 
 
脳卒中も、血管が硬化することで発症しますよね。
 
セロトニンとの直接の関係はわかりませんが、
 
 
たんぱく質摂取量が少ない→血管の硬化が進む
(同時に、体内でセロトニンが合成されにくくなるセロトニン活性が低くなる)

 
 
という仮説は立てられないでしょうか?

座禅体験者増加中 腹式呼吸とセロトニン アルファ波も

06年くらいから、座禅をする人が増えてるそうです。
 
ゴールデンウィークなどの連休中にお寺に宿泊して座禅を体験するという20~30代女性が多くなっているのです。
 
ストレスの多い日常からしばし距離を置き、自分だけの時間の中で心を平穏にするねらいがあるのです。
 
体験者は一様に「気分が前向きになり、心身がスッキリする」と感じています。
 
座禅による健康効果のキーワードはなんといっても「腹式呼吸とセロトニン」でしょう。
 
セロトニンは「脳を元気にするホルモン」とも呼ばれ、落ち込んでいる気分を高揚させたり、不安・怒りを抑えて心を平穏にする効果があります。
 
 
座禅で行う腹式呼吸はセロトニンを分泌させる効果があります。
 
座禅の良いところはすぐ実行でき、また即効性があることです。初めて行う人でも効果は十分に期待できます。
 
座禅での腹式呼吸のコツを簡単に挙げます。
 
・必ず鼻から吸い、吐くときは口もしくは鼻から。
・ゆっくり、細く長く吐くことを第一に心がける。
・吐く時に下腹をできるだけへこませる。
・目は完全に閉じるのではなく、薄く開いて1メートルほど前を見る。
 
座禅は初体験の学生でも、30分で脳にアルファ波が発生します。
 
慣れてくると、アルファ波は座禅を始めて10~15分後に最大になるので、15分以上続けるのが理想です。
 
(お寺での座禅は通常一回30~40分だそうです)
 
一度アルファ波が出たら2時間ほど持続します。