イギリスニューカッスル大学の研究によると、ニンジンには大腸がんの抑制効果が期待できるようです。
トマトの研究と共に紹介します。
ニンジンと大腸がん
実験では、ニンジンとニンジン中の化合物ファルカリノルを大腸がんの前駆状態にしたラットに与えました。
するとガンの進行割合が三分の一に抑えられたのです。
どのタイプのニンジンがこの効果を持つのか、加熱しても効果は変わらないのか、などはさらに検証が必要とのことです。
ちなみに飲料メーカーの伊藤園の調査では、ニンジンはゆでて食べると、生で食べるよりもベータカロテンを効率よく吸収できるそうです。
同社は被験者の血中ベータカロテンとビタミン量を調べました。
ゆでたニンジンを食べると、生のニンジンを食べたときと比べて摂取後6時間で1.4倍、8時間後で1.6倍のベータカロテン濃度になりました。
大腸がんは進行が遅いことが多く、早期に治療を行えば5年生存率(がんが治癒したと考えられる生存期間)はほぼ100%です。
がんの中では比較的対処しやすいとされています。
しかし発見が遅れると手術が必要になり、直腸がんでは肛門や膀胱周辺の自律神経の温存が難しくなることもあります。
大腸がんの兆候のひとつに排便の際の出血があります。これを痔の症状と勘違いしてしまうことが多く、そのまま放置しがちです。
下血が確認できたら、念のために精密検査を受けておきましょう。
トマトと消化器系がん イタリアの調査とギリシャ
イタリアで2879人を対象にした調査の結果、トマトの摂取量が増えれば増えるほど、食道がんや胃がん、大腸がんなどの消化器系がんのリスクが減少することがわかりました。
トマトの消費量が世界一多いのはギリシャなんだそうです。
ということは、「ギリシャではガンが少ないんじゃないか?」と推測は正しく、実際にギリシャはガンが少ないそうです。
ここでひとつ注目しておくべきなのは、ギリシャは喫煙率が非常に高い国だということです。
喫煙率が高いにも関らずがんが少ないのはトマトをたくさん消費していることと無関係ではないでしょう。
予約のとれない料理教室 ぜんぶトマト料理
トマトのガン抑制効果はリコピンによるものと考えられています。
リコピンは抗酸化力がたいへん強く、ビタミンEの100倍、ベータカロテンの2倍の抗酸化力を持っています。
トマトを加熱調理してもリコピンはほとんど失われません。それどころか、脂溶性のリコピンを油で調理すると体内への吸収が促進されます。
トマトでのリコピン摂取を重視するなら油を使った加熱調理を増やしましょう。
(ちなみに世界では、トマトは加熱調理するのが一般的なのだそうです。日本では生食することも多いですが)
トマトでリコピンをより多く摂取するには水煮缶やトマトジュースを使うのがおすすめです。
赤みが強くリコピンが豊富で、加熱調理をするにも生食用のトマトを使うよりも美味しくなります。
・いいことずくめのトマトレシピ―シミ・シワ、メタボ、脳にいい!(レビューあり)
(以下余談です)
トマトの意外な食べ方について。
以前行った献血で、「KUBIRU」という小冊子をもらいました(熊本限定発行です)。
その中に、一見「えっ?」と感じるトマトの食べ方が紹介されていました。
それは
・トマトをスライスする
・はちみつをかける
・塩をかけてできあがり
というもの。
「???」てな感じですが、「間違いなくウマい!会社の宴会でみんながはまった珠玉の1品」なのだそうです。
簡単にできそうですし、一度試してみてはいかが?