別のコンテンツで、突発性難聴について紹介しています。

浜崎あゆみさんの突発性難聴について 治療や原因・予防法らしきもの
 
上のコンテンツを作ってから数年経った現在、突発性難聴の研究は進んでいますが、いまだに原因をはっきりとは特定できていません。
 
2015年12月6日付の日本経済新聞から、現在わかっていることや、再生医療についての解説などポイントをまとめます。

原因は特定できていない

・ウイルス感染説と血行の循環障害説が有力 ただし、該当するウイルスは見つかっておらず、「耳だけ血行不良で機能障害」とは考えにくいなど、見解は分かれている
 
・子供から高齢者まで発症するが、比較的中高年に多い 男女差、左右の耳の差はないと考えられている
 

聞こえなくなるのは高音と低音に別れる

・低音の場合は、めまいやふらつきなどを引き起こすメニエール病の初期症状とみなすケースが増えている。
 
この場合、聴力がいったん元に戻り、再度低下する
 

現在施されている主な治療法

・ウイルス対策のステロイド薬と血行障害対策の脳循環代謝改善剤 これら二つは経験的に投与されているもので、医学的根拠はない
 
・高圧酸素治療により、内耳への酸素供給量を増やす(高圧酸素治療については、こちらのコンテンツをご覧ください)
 
・神経節ブロックにより、血管を拡張する
(以上の二つも医学的エビデンスは得られていない)
 
・腫瘍(ほとんどは良性)の有無をMRIで調べ、聴神経を圧迫している腫瘍があるなら、放射線で小さくする
 
・ステロイドが効かない場合、身長が伸びない病気に使われる薬を蝸牛管に入れて内耳の細胞の成長を促す再生医療も現在では行われている




これまでの症例から判明した治癒率の割合

・患者の三分の一は何もしなくても治り、三分の一は症状が固定する 残りの三分の一は聞こえが少し良くなるが元には戻らない
 
・発症から2週間を過ぎると治療効果は著しく落ちるが、半年後に急に治ることもあるため、年単位の観察が必要
 
わかっていないことが多い突発性難聴ですが、対処法は増え、進化しています。
 
早期に対処するほど薬は効きやすいので、異常を感じたらすぐに受診しましょう。