フランスの化学者、ルネ・モーリス・ガットフォッセ氏は研究中、手にやけどを負ってしまいました。
近くにあったラベンダーオイルにとっさに手を浸したところ、驚くほど早く完治しました。
このことをきっかけに植物の芳香成分「精油・エッセンシャルオイル」の研究が始まり、1928年に発表した「芳香療法」という著書の中で、同氏が初めてアロマセラピーという言葉を登場させました。
ガットフォセ氏にはマルグリット・モーリーという弟子がおり、モーリーはアロマセラピーを主に美容目的で活用し、その具体的方法をイギリスで広めています。
フランスのジャン・バルネ博士は医療に精油を使い、目覚しい効果をあげていました。
1964年には「ジャン・バルネ博士の植物=芳香療法」を著しており、精油による治療の認知度を上げるのに貢献しています。
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※管理人より なかなか強烈な印象が残る作品です(当コンテンツ内の登場人物とは関係ないフィクションです)
人と芳香精油のつながりは古く、古代エジプトにまでさかのぼります。
多くの遺跡やパピルスに香油の存在が記され、ミイラ作成時の防腐剤、また化粧品として広く使用されていたことがわかっています。
日本に精油の蒸留法が伝わったのは江戸時代と言われており、オランダ医学などで用いられていました。明治時代に入ると合成香料などに押されて廃れてしまっています。
日本でアロマセラピーが市民権を得たのは1980年代です。それ以降は徐々に認知が広がり、医療の現場で使用されることも多くなっています。