心臓の定期健診を年に1回以上受けている人は05年時点で男性が約50%、女性は40%弱でした。
40代では男女間の格差が特に大きく、男性64%に対し、女性は39%にとどまりました。男性は勤務先などで定期健診を受ける機会が多いからと考えられています。
心臓病の原因の一つが肥満であることは約8割の人が知っていたものの、太り過ぎないように気をつけていると答えた人は5割程度でした。
運動不足も心臓病の原因になることは、60代男性の半数が知っていましたが、60代女性では全体の27%しか知りませんでした。
心臓の病気への関心度は、がんと比べるとかなり低い印象があります。
しかし言うまでもありませんが、心臓の病気もがんも重大さでは差はありません。がんと同じくらい心臓病の予防も意識するべきです。
その助けになりそうな話題を次に紹介します。
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クルクミンは心不全や心臓肥大にも有効
カレーに使われるターメリックの主成分であるクルクミンは、コレステロールを低下させたり、がんを抑制する作用があるとして注目されています。
それだけでなく、クルクミンは心不全などの心臓疾患にも有効だという研究結果が発表されました。
カナダのトロント総合病院心臓病センターが行ったラットの実験では、クルクミンが細胞の染色体異常や異常タンパクの合成を阻害することが確認できたそうです。
これらの染色体異常や異常タンパクは心不全・心肥大の発生に関っているので、クルクミンには心不全・心肥大の疾患を防ぐ作用が期待できるのです。
またクルクミンは、アルツハイマーの原因となる異常たんぱく質(ベータアミロイド)が脳内に蓄積するのを防ぐ効果を持っていることもわかっています。
さらに、クルクミンを原料にして記憶力を高める作用をもつ化合物の合成に武蔵野大学と米国のソーク研究所が成功しています。
この記事を書いている時点では動物実験に成功した段階ですが、将来には認知症の治療にも応用できる可能性を持つと期待されています。(管理人はカレーを常食しているインドでは認知症が少ないという記事を読んだことがあります)
「カレーは身体に良い」という研究はこれまでに何度も発表されており、今回の研究結果はカレーが推奨される新たな材料と言えそうです。