最近は全く話題になりませんが、BSE(いわゆる狂牛病)や人間のクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)を防ぐ物質は日本の化学者によって05年に発見されています。
 
これらの病気の原因はたんぱく質が異常な構造へ変換することです。この変換を防ぐ物質を国立精神・神経センターの岩浪直子研究員が発見したのです。

この物質は銅クロロフィリンナトリウム鉄クロロフィリンナトリウムで、葉緑素のクロロフィルに組成が近い化合物です。
 
食品添加物や医薬品の成分として使われている安全性は高い物質です。
 
BSEは1986年にイギリスで発生しました。
 
BSEを発症した牛は脳がスポンジ状になり、立てなくなったり、奇声を発するなどの行動異常が現れます。
 
たんぱく質の一種プリオンが変化した「異常プリオン」がBSEの原因と考えられていますが、これには異論もあるので、はっきりとした原因は確定していません。
 
狂牛病が人にうつるかどうかについても、結論はまだ出ていません。
 
イギリスに多いクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)とBSEの関連が指摘されており、狂牛病の異常プリオンとCJD患者の異常プリオンをそれぞれ別のマウスに移植した際の経過は同じであることがわかっています。
 
よって、BSEが人間にも感染して脳の病変を起こす可能性は否定できません。
 
ファストフードと狂牛病
ファストフードと狂牛病