このコンテンツではアトピー性皮膚炎に関する話題をまとめています。

かゆみが和らぐ服や掃除のコツ、白内障との関連です。

アトピー性皮膚炎のかゆみを和らげる繊維・服

アトピー性皮膚炎の患者さん向けに、着ると皮膚のかゆみが和らぐ機能性繊維があります。
 
大和紡績(本社・大阪)が開発に成功し、科学技術振興団が同社に三億円で製品化を委託することになったのです。
 
この機能性繊維は、木綿やナイロンなどの通常の繊維を、鉄などの金属を含む有機化合物「フタロシアニン」で染色したものです。
 

 
フタロシアニンは、繊維に付着したハウスダストやダニのアレルゲンなどを分解する機能を持っています。
 
この効果により、アトピー性皮膚炎の問題のひとつ「皮膚の掻きむしり」が少なくなります。
 
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アトピー性皮膚炎のかゆみで皮膚を掻くと、出血して皮膚の感染症を起こすことがあります。するとまたかゆみを感じて掻いてしまう、という悪循環が起きるのです。
 
この機能性線維はそのかゆみを抑える効果があります。
 
臨床試験では、普段は「掻かないと眠れない」というアトピー患者も「掻かなくても眠れる」まで改善する例もありました。
 
この繊維で作った下着を約100人が着用したところ、8割以上の人に効果がありました。
 
特に子供のアトピーでは、「かきむしりを防ぐ」のは症状を悪化させないためのポイントです。
 
この線維を使った服が広く出回るようになればアトピー患者の大きな助けになるでしょう。




池谷優子医師 アトピー対策お掃除5つのコツ

アレルゲンの代表ともいえるダニは、湿気と気温が高くなる梅雨時に一気に繁殖することがあります。
 
小さいお子さんがいて、アトピーが気になる家庭では、梅雨時期はいつもよりさらに念入りな掃除が必要です。
 

 
小児科医の池谷優子医師によると、アトピー対策の掃除には5つのコツがあります。
 
その5つは以下のとおりです。

1 「朝起きてすぐ」か「帰宅直後」に掃除するのが効果的
 
2 最初は市販品の使い捨てモップなどで拭き掃除
 
3 床と平行なところを高いところから低いところへ
 
4 掃除の際には換気を必ずしてホコリを家の外に出す
 
5 掃除機の紙パックはこまめに交換する
 

 
1の時間帯が有効なのは、細かいホコリも床に落ちているからです。全ての部屋を掃除するのが大変な場合は、寝室やリビングを優先して行います。
 
 
(汚い話で申し訳ないですが)私はアトピーではありませんが、部屋の掃除をしばらくサボると、皮膚にかゆみが出ることがあります。寝るときにセキが出ることもあるのです。
 
皮膚や呼吸器がてきめんに刺激をうけているのは間違いありません。こうした症状は掃除をすると一発で解消します。
 
以前読んだ記事で、あるご長寿さんが長生きの秘訣として「自分の周囲を清潔に保つこと」を挙げていました。
 
健康トピックでは地味な印象がある掃除ですが、やはり軽視はできませんね。




アトピー性皮膚炎で白内障 原因や特徴

アトピー性皮膚炎になると、白内障を発症しやすくなるという説があります。
 
この二つの疾患には何のつながりも無いように感じられますが、アトピー性皮膚炎の湿疹が顔に出る人は特に白内障を合併しやすいことがわかっているのです。
 

 
はっきりした原因はわかっていませんが、それらしいものとしては・・・
 
・水晶体たんぱくに対する免疫の作用説
 
・アトピー治療に使う薬の副作用説
 
・アトピーによるかゆみのため、就寝中など無意識に目の周囲を叩く・掻くことがあり、その刺激が白内障の発生にかかわっているという説

 
・・・などが考えられています。
 
アトピーによる白内障は若くして発症するのが特徴です。20歳前後で白内障の症状が出ることもあります。
 

 
老年性の白内障と対処法は変わりませんが、目の治療だけでなくアトピーの治療も並行して行う必要があります。
 
片目だけに白内障が発症すると、症状が進行しても本人は気付かないことがあります。アトピー性皮膚炎が顔に出ている場合、片目ずつの視力を時には確認しておきましょう。