お笑いコンビくりぃむしちゅーの上田晋也さんは06年の10月血尿が出ました。

血尿が出た時、最初に疑われるのは泌尿器系のガンです。
 
血尿は様々な病気のサインになりえます。膀胱がんや尿道がんなどについてまとめてみました。

血尿が起きる原因

目で見てもわかるほど赤くなっている場合、1割ほどの確率で泌尿器に悪性腫瘍が見つかるといわれています。
 
血尿の原因の三分の一は腎結石や尿管結石ですが、「原因がわからない」と診断されることも三分の一あります。その他は感染症などが疑われます。
 
上田さんの場合は腎結石でした。
 
血尿が出る可能性のある疾患には、
 
尿管がん 膀胱がん 前立腺がん 腎盂腎炎 前立腺炎 尿道炎 前立腺肥大症 膀胱結石 腎結石 尿管結石
 
といったものがあります。
 
尿管がんはリンパ節などへ非常に転移しやすく、膀胱がんなどを引き起こすこともあります。進行して手遅れになることも多く、手術しても予後は悪いことがほとんどです。
 
尿管がんを調べるには血液検査だけでなくX線検査も受ける必要があります。血液検査だけでは尿管がんと確定させるには不十分だからです。
(膀胱がん、尿管がんについては下に別記事を書いています)
 
ちなみに血尿とは関係ありませんが、上田さんは高所恐怖症なんだそうです。観覧車に乗ると恐怖で動けなくなるのだとか。また閉所恐怖症でもあるそうです。
 
もひとつちなみに、相方の有田哲平さんは痔になってしまいました。こちらは合コンのしすぎで、座りっばなしでいるのが原因なんだそうです・・・。

血尿と膀胱がん 痛みがなく進行しがち

上で紹介したように、血尿が出た場合、原因として考えられる病気はいくつかあります。
 
最も多いのは尿管結石による血尿です。この場合は強い痛みを伴います。
 
怖いのは、血尿の原因が膀胱がんだった場合です。
 
血尿が出ても痛みを感じません。ある日突然血尿が出て驚くのですが、痛みも無く、しばらくするともとの尿に戻るので放置しがちです。
 
しかし数ヶ月するとまた血尿が出て、治まった後時間をおいてまた血尿、ということを繰り返すようになります。これは膀胱がんが進行していることを表しています。
 
疲れていると尿が濃い黄色になることがあります。しばしば目にする色なので、仮に血尿であっても「体が疲れているんだろ」と深刻に考えない人もいます。
 
膀胱がんのおよそ30%は移転が早期に進む、悪性度の高いものだと言われています。
 
血尿を「疲れのせいだろう」などとして放置せず、血尿が出たらすぐに検査を受けておくと安心です。がんが早期の段階であれば、電気メスで患部を切除するだけで済むことが多いのです。
 
進行してしまうと膀胱を摘出し、人工膀胱を付けることになります。
 
検査を怠らず、体調と相談しつつ、自分の尿を日頃からよく観察する習慣をつけましょう。
 
血尿の他に膀胱がんの兆候として、
 
・尿が出にくくなる
・残尿管がある(以上二つは癌が膀胱の出口付近にできた場合)
・背中が痛む(がんが尿口付近にできて腎臓に尿がたまる)

 
といったものがあります。

尿管がんの原因・特徴、兆候や注意点

尿管がんの原因は、07年現在はっきりとわかっていません。
 
考えられているのは尿中の化学物質、がん遺伝子などですが、確実なものではないのです。
 
尿管がんは「非常にやっかいなガン」です。
 
リンパ節などに転移しやすく、尿管がんから膀胱がんも発症するケースが頻発します。手遅れになることも多く、手術しても予後は悪くなりがちです。
 
こういった理由からも、腰痛や尿路結石、血尿といった兆候には敏感になりましょう。
 
このような症状が出たら病院で診察を受けるのはもちろん、血液検査だけでなくX線検査も受けるべきです。血液検査だけでは尿管がんの異常を見つけるには不十分だからです。
 
尿管がんの治療法も日々進歩しており、がん標的免疫療法(がん樹状細胞療法)や新しい抗がん剤も開発されています。
 
以前の抗がん剤や手術、放射線治療といった対処法からさらに選択肢が広がっています。
 
がん標的免疫療法は全身に散ったガンに対して有効ながら、副作用がほとんど無いという非常に優れた治療法です。しかも再発した際は免疫細胞が働くので再発抑制作用も期待できます。
 
尿管がんに限らず、これら新旧の治療法を組み合わせればたとえ癌と言えども非常に効果的な対応ができるようになっています。