子宮頸がんは子宮の入り口にできるがんで、ヒトパピローマというウイルスに感染することで発症します。
実は女性のおよそ8割が性交渉などにより感染するのですが、そのほとんどは免疫力で排除されます。
子宮頸がんは、胃がんや肺がん、あるいは乳がんなどに比べると話題になることがあまりありません。
子宮頸がん 乳がんの次に女性の命を奪っているガン
子宮頸がんは、亡くなる女性の数が乳がんに次いで二番目に多いがんです。
世界では年間約50万人が発症し、27万人が死亡しています。
日本国内では年に1万人以上が発症し、2500~3500人が亡くなっています。
毎日10人ほどが子宮頸がんで命を落としているので軽視できない病気です。命を落とさずとも、治療で子宮を切除することもあり、妊娠できなくなってしまいます。
30代後半~40代に多いですが、最近は低年齢化の傾向も見られます。
ワクチンで発症者・死者を7割以上減らせる 栃木県大田原市の集団接種
自治医大さいたま医療センター産婦人科の調査では、12歳の女児全員が接種を受けると、発症者をを73.1%減らすことができ、死亡者も73.2%減ると推計されています。ワクチンは10~20年効果が継続します。
世界では14歳ごろまでに子宮頸がんワクチン接種を始める国が多く、26歳までが対象になっています。(それ以降の年齢でも有効です)
日本でも栃木県の大田原市が、今月中旬から小学6年生の女子児童にワクチン接種を始めています。
公費負担での子宮頸がんワクチン集団接種は全国で初めてです。
子宮頸がん予防接種、公費で負担 小6児童に、栃木・大田原市
www.47news.jp/CN/201004/CN2010041901000016.html
(現在この記事は削除されています)
効果が高いワクチンですが、費用が高額なのがネックです。
接種は半年間に三回必要で、一回あたり1~2万円かかります。つまり、三回の接種で6万円ほど必要なのです。(医療機関で違いがあります)
自由診療なので保険は効きません。このへんは公費による助成が欲しいところです。
子宮頸がんについては周知が少しずつ広がっていますが、検診の受診率は20%ほどでまだ低いままです。
ワクチン接種の相談も兼ねて、まずは検診を受けることが大事ではないでしょうか。定期検診を受けていれば、ウイルスに感染していてもがん化する前に発見することが可能なのです。
家族ぐるみでこのがんについて話をしてみましょう。
子宮頸がんワクチンの危険性?管理人の対処は
上で大田原市のワクチン集団接種について紹介しました。
個人的には良い取り組みのように思えたのですが、先日あるSNSを訪れていたら・・・
子宮頸がんワクチンには、女性が不妊(最悪の場合は死亡)になってしまう副作用が指摘されている
という情報を目にしたのです。
この話をうのみにするのは危険ですし、先のSNSでも「もっと冷静に考えないと」という意見が少なからずありました。
この件についてはどのように対処するべきでしょうか?
正直に言うと、現段階では私もよくわかりません。
「判断はお任せします」的な結論ではズルい気もしますが、例によってマスゴミは全く報じておらず、判断材料が少ないため私としても結論を出しかねているのです。
ただ、私に娘がいると仮定したなら、結論らしきものがひとつあります。
それは「ワクチン接種はちょっと待とう。それほどあせる必要はない」です。私に娘がいたらこう言うでしょう。
子宮頸がんは確かに怖い病気ですが、感染する原因(おもに性行為)はわかっているので対処は難しくありません。「敵」は見えているのです。私の娘にはこうしたことも含めて啓発すると思います。
この手のトピックこそマスコミが率先して議論を促し、周知を徹底させるべきなのですが、そんな雰囲気は感じられません。
「今日は暑かった(寒かった)ですねぇ」といった天気の話題や、「動物が出ました」「外国の事件・事故」の情報拡散にひたすら時間を費やしております。
結局の所、食品問題などと同様、私たちがしっかり知識を身につけて対処するしかないのです。
マスゴミが役に立たなくても、現代は幸いネットがあります。
ネット上にはウソや悪意を含んだ情報が存在しますが、取捨選択を繰り返せば自分なりの結論にたどりつけます。(上の「ワクチン接種はちょっと待とう」も、こうして出た結論です)
「スポンサーに影響され、言いっ放しで訂正も反論も無い」マスゴミの情報とはここが違います。
子宮頸がんワクチンについては今後も注目していきたいと考えています。