(このコンテンツは2010年5月から2011年8月にかけて作成しました)
 
2010年は手足口病が大流行しました。
 
手足口病は夏場に多くなるのですが、2010年は5月時点ですでに増えていて、例年の同時期に比べて8.5倍も発生しているそうです。

手足口病は主に子供に発症する病気で、その名のとおり手、足、口に湿疹ができるのが特徴です。「エンテロウイルス」や「コクサッキー」などのウイルスに感染することが原因です。
 
手足口病は特効薬が無く、対症療法しかありません。湿疹はかゆみ、痛みを伴うこともありますが、時間と共に自然治癒します。
 
ただし、例外的に重症化することがあるので注意が必要です。
 
・頭痛が激しい
・高熱が続く
・吐いた後、ぐったりする

 
といった症状が見られるときは、ウイルスが脳に達していることも考えられ、一刻も早い対処が必要です。
 
患者のくしゃみなどの唾液、発疹内部の液体、患者の便に原因ウイルスが存在しています。症状が治まっても数週間は便中にウイルスが残っています。
 
手洗いと排泄物の適切な処理を励行し、タオルの共用はダメです。
 
 
手足口病が出たからすぐ「学校や幼稚園に行くのは禁止!」というわけではないようです。
 
熱も無く、痛みも感じないなど、症状がひどくなければ学校や幼稚園へ行くのはOKとされています。子供の状態をみて判断しましょう。
 
手足口病の予防には、うがいや手洗いが有効です。新型インフルエンザの時もそうでしたが、うがい・手洗いは基本であるがゆえに最強ですね。
 
2011年には、熊本で手足口病が流行しています。
 
熊本県のページから引用させて頂きます。
www.pref.kumamoto.jp/soshiki/32/teashikuchibyou.html

平成23年第24週(6月13日~6月19日)の一定点あたりの報告数が7.04となり、平成19年以来4年ぶりに国の定める警報基準値(5.00)を超えて流行しています。

この流行は、どうやら全国的なものだったようです。
 
ヨミドクター
今夏の特徴…「手足口病」大流行 首、膝にも
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110811-00000304-yomidr-soci

 
テレビでも報道され、手足口病への注意を呼び掛けていました。その際紹介されていた内容をまとめます。

・手足口病の発症数は例年の倍以上
・現在は西日本で増えており、今後全国的に大流行の恐れ
・複数回発症することがある
・大人にも感染する
・予防ワクチンや薬はない→つまり、発症したら耐えるしかない
・髄膜炎など重症化すると死に至ることもある
・今年(2011年)は水ほうが大きくなる特徴がある

 
手足口病では、口の中に潰瘍ができます。これはつまり、いわゆる口内炎ができるということですよね。
 
食事が困難になるので、スープなど食べやすいものを与えるか、どうしても食べられなければ水分補給だけは欠かさないようにします。
 
手足口病のほとんどは自然に治りますが、複数回かかる例も珍しくないようです。私も実際に話を聞いたことがあります。
 
症状が治まっても、感染後1ヶ月間は便の中にウイルスがいることがあるため、排便後やおむつ交換後の手洗いをしっかり行いましょう。
 
その際は、ウイルスが付着する可能性がある固形せっけんより、液体せっけんの方が良いそうです。