「脳トレ」ゲームで有名な川島隆太東北大学教授は、認知症を予防するための、家庭でもできるトレーニング法を提案しています。
 
それは
 
・声を出して読む
・よく聞いて書く
・できるだけ速く計算する
・近くの人と会話をする

 
などであり、トレーニングといってもそれほど特別なことをするわけではありません。

東京都老人総合研究所では
 
・エピソードを記憶する
・計画を立てる
・注意分割機能の訓練(日記、会話、料理、パソコン、囲碁、将棋などを行う)

 
を認知症予防に有効として推奨しています。
 
どちらも「会話が有効」としているのは注目するべきではないでしょうか。コミュニケーションをとることは脳を活性化してくれるのです。
 
また、以下の栄養素が欠乏すると認知症を引き起こしやすくなるとされています。
 
・ベータカロテン、ビタミンC、Eなどの抗酸化物質
・ビタミンB群の中でも特にB1、B2、B6、B12、葉酸、ニコチン酸
・亜鉛、カルシウム、鉄などの微量金属

 
認知症予防のためには不足しないようにしたいものです。
 
逆に、コレステロールや飽和脂肪酸は過剰に摂取すると認知症にかかりやすくなると考えられています。
 
食生活では魚食を多くし(肉も適量を食べます)、野菜、果物、海藻類を十分に摂るよう心がけるのが認知症予防のポイントです。
 
一般的なイメージで「健康的な食事」がそのまま認知症予防の食事になっていると考えられるのではないでしょうか。
 
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ローズマリーで認知症防止

代表的なハーブのひとつ、ローズマリーの成分には脳の神経細胞を守る働きがあるそうです。
 
岩手大学の佐藤拓己准教授の研究班とアメリカの研究者チームが共同で「神経化学ジャーナル」の電子版に発表しました。
 
研究チームはローズマリー中のカルノシン酸という成分に、脳の細胞を酸化ストレスや興奮毒性から守る作用があることをつきとめました。
 
脳の神経細胞が徐々に死滅するマウスにカルノシン酸を注射すると、死滅する神経細胞の数が抑制されたのです。
 
マウスでの実験段階とはいえ、研究が進めばアルツハイマー病やパーキンソン病の治療や予防が可能な薬の開発につながるかもしれません。
 
ローズマリーはポリフェノールを豊富に含んでおり、強い抗酸化力を持っています。
 
炎症の抑制や血行を改善する効果が高いので、ヨーロッパでは消化不良やリューマチなどの関節炎を治療する医薬として使用されています。
 
血行を促進することから、ローズマリーには育毛作用もあるそうです。
 
また記憶力改善効果もあるとされ、この作用にもカルノシン酸が関連しています。カルノシン酸が、神経細胞の維持に重要な神経成長因子の生成を助けるのだそうです。
 
ローズマリーは殺菌・消臭作用も強いため、肉料理などにもよく使われます。