06年現在20冊以上の「禁煙本」が出版されています。
 
その中で、おそらく最も有名なのは「禁煙セラピー(レビュー多数あり)」ではないでしょうか。
 
15ヵ国で翻訳され、日本でも80万部売れています。

今田耕司さん、aikoさん、椎名林檎さん、品川庄治の品川さんといった有名人もこの本で禁煙に成功しています。
 
世界の禁煙事情を紹介します。
 
アメリカのカリフォルニア州ベルモント市の禁煙政策はなかなか強烈で、個人施設(アパートやマンションなどの個室)でも禁煙とする条例を可決しています。
 
私は公共施設は禁煙を進めるべきだと思いますが、個人の施設まで喫煙を禁止してしまうのはどうかな?と感じます。
 
私は喫煙は体に悪いと思っていますが、「個人の自由・あるいは自己責任」という部分もある程度は考慮されるべきだとも考えています。
 
アメリカではニューヨーク州、カリフォルニア州、ハワイ州など22州とワシントン特別区では、レストランとバーにおける喫煙が全面に禁止されています。
 
アイルランドは04年3月、壁で囲まれた働く場所を完全に禁煙としました。これは世界初のことです。
 
またダブリン空港では建物の入り口でも喫煙はできません。喫煙は「喫煙可」の表示がある場所だけに限られます。
 
またアイルランドではテレビ、ラジオ、印刷物、掲示板のタバコ広告を禁止しています。タバコを販売する際も見えない場所に置かなくてはいけません。
 
イギリスもアイルランドに追随して07年7月1日に禁煙法を施行しています。

医療機関での禁煙外来 効果や費用 成功率は?

公共施設が原則禁煙になるなど、愛煙家はどんどん肩身が狭くなっています。
 
私としては「やっぱり喫煙はダメでしょ」という立場なので、どうしても「禁煙した方が良くないですか?」と勧めてしまいます。
 
とはいえ、自力での禁煙はなかなか厳しいのも事実。
 
そこで医療機関で医師のサポートを受けながら禁煙を進める禁煙外来についてまとめます。
 
医療機関で使われるニコチンパッチは用量が多く、24時間使用できるタイプです。貼った瞬間からタバコを吸いたくなくなるケースもあります。
 
就寝中もニコチン供給が続き、朝起きた時の禁断症状がありません。「朝起きがけの一本」も無くなります。
 
タバコを我慢するという「禁煙の苦しみ」をほとんど感じずに禁煙を成功させることもあるのです。
 
禁煙外来のニコチンパッチ治療を受けた場合の治療費の目安は以下のとおりです。
 
禁煙外来には健康保険が適用されます。医療施設によって違いがありますので、あくまで目安として御覧下さい。

※自己負担額が3割の場合
・初診料一回分 800円
・再診料四回分 1500円
・ニコチン依存症管理料 3000円
・ニコチンパッチ代 6500円
・院外処方箋料 600円

 
これらを合計すると12400円になり、おおよその自己負担金額はこれくらいです。
 
禁煙外来では内服薬も使われます。
 
これにはニコチンは含まれていませんが、飲むことで「タバコが美味しくない」と喫煙者に感じさせる作用があります。
 
禁煙効果はパッチより高いという報告もありますが、副作用が出る場合もあるので医師から処方された量をしっかり守らなくてはいけません。
 
こちらも保険が適用され、3割負担で1ヵ月あたり約6千円です。
 
禁煙外来はニコチン依存度が比較的高めの人に向いています。
 
タバコを吸う量が少ない低依存型の喫煙者には、保険が適用されない場合もあります。
 
医療行為とはいえ、禁煙外来で禁煙が必ず成功するというわけではありません。あるデータでは、禁煙外来を5回受診した人の1年禁煙継続率は45.7%だそうです。
 
(禁煙外来についてはさらに追記があります)

禁煙外来も進化 成功率も上昇 期間や治療費は?

(このコンテンツは2010年10月に作成しました)
 
タバコはこれまでに何度か増税の対象になっており、そのたびに「これを機に禁煙しよう」と決意する人が増えるようです。
 
MSN産経ニュースさんが、禁煙外来を訪れる人が増加していると報じています。
盛況 禁煙外来 治療手段は進化、成功率も上昇
sankei.jp.msn.com/life/body/100922/bdy1009220738000-n1.htm
(現在この記事は削除されています)
 
記事によると、ニコチンパッチの保険適用や、経口薬「チャンピックス」の発売などで、禁煙時の苦痛がだいぶ軽減されているそうです。
 
以前に比べると治療手段は進化していて、1ヵ月以上の禁煙成功率が約7割あるいは30人以上の患者に対して失敗はゼロという例が紹介されています。
 
20年間、一日30本喫煙していた男性の「初めての禁煙でしたが、楽に禁煙できました」というコメントも。
 
治療費は、保険が適用されると自己負担は1万2千円~1万8千円(禁煙補助薬含む)です。(ただし保険適用にはブリンクマン指数(1日の喫煙本数×年数)200以上などの条件があります)
 
治療中は数回通院し、3ヵ月ほどでの「卒煙」を目指します。
 
熊本のローカルニュースで、とある病院の禁煙外来がとりあげられていました。
 
何でも受診を希望する患者(?)がとんでもなく増加しており、普段の7倍の人が禁煙外来を受診した月もあったそうです。受診者があまりにも多いため、なんと禁煙補助薬が不足しているのだとか。
 
その医院では、翌年1月まで予約待ちの状態なのだそうです。
 
これは全国的な傾向で、製薬大手のファイザー社は、禁煙補助薬「チャンピックス錠」の供給が追い付かないと発表しています(2010年10月12日)。
 
8月までは毎月およそ7万人分供給していたのですが、9月には約17万人、10月は6日時点ですでに約8万人分に達したそうです。
 
禁煙に成功した時、父が言ってました。
 
「タバコはとんでもない物を吸い込んでいたんだと、やめてみてわかった」
 
と。
 
「タバコをやめると体重が増えるのが嫌だなぁ」という話はよく聞きますし、どうやらこれはよくあることのようです。
 
しかし、ダイエットは後からでも可能です。タバコはしかるべき時にやめないと、一生吸い続けてしまうのではないですか?
 
私の父も実際に体重が増えましたが、水泳やウォーキングなどで積極的に身体を動かしているため、以前の体重に戻しています。
 
禁煙外来も開設されてしばらくになるので、治療法の進化に加えてノウハウもだいぶ蓄積されています。
 
「健康的にも経済的にも、やめたほうがいいかなぁ」と考えている人にとっては、強い味方になってくれるはずです。