GI値に関してへぇーと思った記事があったので紹介します。
2009年8月29日付日経新聞に掲載されていた、平石クリニック・平石貴久院長の記事です。
食べてエネルギーになる早さ GI値の高い食品は素早い
GI値のGIとはグリセミック・インデックスの略で、食品の血糖値の上げやすさを表しています。低炭水化物ダイエットなどとの関連で、よく知られるようになりました。
このサイトでも何度か登場しています。
GI値の話題は「GI値が低い食品を食べましょう」といった主旨で語られることがほとんどです。
GI値が低い食品は食べても血糖値の上昇が緩やかで、肥満や生活習慣病につながりにくいからです。低GI食品は高GI食品より「身体に良い」というわけですね。
健康記事では高GI食品が勧められることはまずありません。
「太る」「眠くなる」など、現代では高GI食品はかなりの「悪者」になっているようです。
しかし高GI食品の「血糖値が早く上がる」という特徴は、確かにマイナス面もありますが、言い換えれば「素早くエネルギーになる」のです。
平石医師によると、GI値が85以上の食品は食べたその日にエネルギーになるそうです。具体的には食パン、フランスパン、白砂糖、はちみつ、餅といった食品ですね。
GI値が65~84だと食べてから1~2日後にエネルギーになります。食品としてはご飯、パスタ、果物、フライドポテトなどがあります。
64以下の食品は三日後にエネルギーになります。玄米やオートミール、牛乳、豆類といった食品が該当します。
マラソン前にはGI値の高い食品を推奨 平石医師
GI値は、筋トレや水泳、マラソンなどの運動をする際にも意識されます。
パフォーマンスを上げるには、エネルギー源であるブドウ糖を十分補給する必要があるため、競技前に何を食べるかが重要なのです。
ここでGI値の違いが関わってきます。
最近は多くの一般ランナーがフルマラソンに参加しています。タイムを縮めるため、GI値を考えて「競技前には○○を食べる」と決めている方も多いでしょう。
平石院長によると、運動前のエネルギーを効率良く補給するには
本番の4時間前にGIの高い食品を腹八分目食べる
のが良く、また競技中におなかが空いたら市販のスポーツゼリーやハチミツを入れたスポーツドリンクが適しているそうです。
しかしこれとは別の意見もあり…
運動前には消化の速いGI値中くらい~低いものが良いとの意見も その理由は
・・・しかし、これとはやや主張の違う記事を見つけました↓
・GI値・インスリンと糖質 – 筋トレ・運動時に必要な糖質の種類と摂取方法
こちらを読むと、運動前のエネルギー補給には消化が速くてGI値の中くらいか低いものが適していますと書かれています。
平石医師とは逆の主張になるわけで、その理由としては「高GI食品を食べるとインスリンが大量に分泌され、血液中のブドウ糖が貯蔵にまわされてしまうから」です。
上のサイトから引用します。
インスリンが多く分泌されてしまうと、せっかく上がった血液中のブドウ糖がインスリンによっていったん貯蔵にまわされてしまいすぐにエネルギーとして利用することができず、ヘタをすると運動パフォーマンスが落ちてしまいます。
果たしてどちらが正しいのでしょうか?
どちらも説得力を感じてしまいますが・・・。
管理人としては高GI推奨 水泳前にうどんを食べた経験から
私としては、高GI値の食品を摂る方が良いんじゃないかな?と考えています。
私が次のような経験をしているからです。
当サイトのコンテンツです。
・水泳をやってみて気づいたこと その2
何に気づいたかというと、水泳の前にうどんと大根おろしを食べると、スタミナがものすごく持続するのです。
うどんはGI値の高い(およそ85)食品です。加えて大根にはでんぷんを分解する酵素が含まれているので、体への糖分吸収は促進されます。結果としてエネルギーが体内に素早く届き、スタミナが持続したと考えられるのです。
ちなみにマラソン金メダリスト高橋尚子さんも、レース前にはうどんを食べることがあったそうです。
アスリートの食卓
高橋尚子さんの記事
www.kyoto-np.co.jp/kp/sport/athlete/25.html
ということで、私は筋トレや長時間の運動前には高GIの食品を意識して食べると思います。
しかし実際には、普通に食事をしているとGI値がよくわからなくなってしまうこともあります。GI値の低いものと高いものを一緒に食べるからです。
よって、気合を入れて競技に臨む場合は、先のうどんの例のようにある程度「偏食」に傾くことになります。高GI食だけを摂取することで、身体にエネルギーをためるわけですね。偏食ゆえに、常食することは勧められません。
マラソンや駅伝などの長距離走競技に参加してみようかな?と考えているなら、GI値を考えた食事も工夫してみてはいかがでしょうか。
私の「水泳前のうどん」体験のように、「食事によって全然違う」と感じられるばすです。