大阪市立大学の島田健永准教授は、血管疾患を発症しやすいリスク群として、以下ののチェック項目を挙げています。
・一週間に五回以上魚を食べない人
・ウエスト90cm以上の男性、85cm以上の女性
・一日に30分ほど歩く習慣が無い人
・四十歳以上の男性で、単身生活者(生活が乱れやすくなる)
・一日の睡眠時間が4時間未満の人
島田准教授の解説です。
魚を食べて下さい。魚の脂が含むEPAという物質が血管に良い影響をもたらす事が分かっています。
誤解されがちですが、脂っぽいものを食べると人間の体の中に脂が溜まるというのは大きな間違いです。むしろ魚の脂は積極的に摂って下さい。
マグロなら赤身よりトロ、イワシやサバも良いですね。鰻も血管には非常に良い。
一週間毎日三食食べるとして、21回の食事になります。目安としては21回の内に5回は魚を食べて下さい。
血管の抗酸化に繋がるポリフェノールを含んだ赤ワインや緑茶、ウーロン茶なども積極的に飲んで欲しい。
血管の劣化、老化を加速してしまう危険因子として、
・高血圧
・高コレステロール
・糖尿病
があるのはよく知られています。
しかしこれらに劣らず危険ながら、あまり知られていない要因があるそうです。
東京医科大学循環器内科・山科章主任教授の解説です。
睡眠時無呼吸症候群の人は、血管に日常的に強い負荷をかけています。
通常は睡眠時の血圧は、日中よりも下がるんです。昼間に140ある人なら、100くらいになる。
ところが無呼吸症候群の人は血圧は日中と同じく高いまま。血管にとって高い血圧は大きなリスクです。
寝ている間も、強い圧力が血管にかかったままになるわけです。
睡眠時無呼吸症候群の人は、循環器系の健康にも注意すべきと言えそうです。
このコンテンツは週刊文春 2016年 6/23 号129~131ページを参考にしました。