雑学的な内容になりますが・・・。
 
アメリカから発信されることの多い「スーパーフード」。いまならアサイー、チアシード、キヌアあたりが話題のようです。
 
日本にも少なからず波及する、アメリカでの「スーパーフード」第一号は何かご存知でしょうか?

それはどうやら、1924年に流行した「バナナ」のようです。
 

 
(このコンテンツは週刊文春2015年8/6号80~81ページを参考にしています)
 
セリアック病治療に目覚ましい効果があった」という論文をきっかけに、米国全土でバナナ健康法が大流行したのです。
 
(実際は、バナナに効果があったのではなく、患者の食事がパンからバナナに代わり、グルテンに対する免疫反応が止まったのが理由です。バナナでなくともOKだったのです)
 
この流行には黒幕がいて、米国企業の「ユナイテッド・フルーツ社」が医師や研究者に金銭を払って、バナナ礼賛記事を新聞や雑誌に掲載させていました。
 
同社はコロンビアやエクアドルに広大な農園を所有していて、労働者を格安で酷使する、実質的な植民地経営を行っていました。
 
そこで「バナナ礼賛プロパガンダ」を行うことでボロ儲けしたのです。
 

 
現代ではネットがあるので、そうした「黒幕」や「隠された意図」はかなりの確率で暴露されてしまいます。
 
(健康ネタに限らず、現代でも相変わらずこうした手口は使われていますよね)
 
本当に健康に良いものであれば、まだ許される余地はあるでしょうが、そうでないケースもあるので、消費者としては注意したいところです。
 
ちなみに、
 
江戸時代に脚気が流行ったのは、武士が白米を食べるようになったから。
 
というのは良く知られています。
 
そもそも白米食が流行したのは、武士のたしなみとして愛読された「論語」に
 
「食不厭精(孔子は精白された米を好んだ)」
 
とあったからだそうです。
 

 
「権威」のある人の言葉の影響を受けやすいのは、いまも昔も変わらないということでしょうか?