厚生労働省のエイズ動向委員会によると、85年に第一号患者が認識されて以来、05年4月に日本のエイズ患者が初めて1万人を超えました。
判明している感染者は6734人、患者は3336人で計1万70人に達しています。
増え続ける日本のHIV感染者 異性愛者間にも拡大 もっと周知を
また04年に新たに判明した感染者(780人)と患者(385人)数は1165人と初めて1000人の大台を突破し、これも過去最高を記録しました。
HIV感染者は東京都だけでも約3500人を数えます。
そのうち女性が三分の一弱を占めています。同性愛者に多かったエイズも、最近は異性愛者間にも広がっています。
日本ではHIV感染者数が増え続けています。
この問題はもっと注目され、周知されるべき重大な問題です。テレビやラジオでもCMも流されていますが、まだ不十分という印象があります。
HIVに関しては性的な内容が絡んでくるため、教育現場などではしり込みされるのでしょうか?
私は性教育はもっとオープンに語られるべきと考えています。
エイズなど性感染症の問題に限らず、妊娠すること、親になることの社会的・道義的意味などはもっとしっかり子供に教えるべきです。
いつかは皆直面することですし、感染症を防ぐという意味でも教育しない手は無いように思うのですが。
HIVの治療費・本田美和子医師の啓発活動
本田美和子医師は、ネット上でもHIVをテーマに語るなど、エイズに関する啓発活動を精力的に行われています。
本田医師はHIVに関する講演も行っており、主に次のようなことを訴えています。
・自分がHIVに感染していることに気付いていない人がとても多い。
・感染は検査を受けなければ分からない。
・治療を自費で行うと月に20万円ほどかかる。
・07年時点では、薬を一生飲み続ける治療法しかない。
・40年間薬の服用を続けると1億円ほどの治療費が必要になる。
日本の健康問題を考える上で、私が最も懸念していることのひとつにこのエイズ問題があります。
HIV感染者は日本では増え続けており、その傾向は90年代から一貫して変化していません。
この記事を書いている時点で最新のデータである07年のHIV感染者数は、HIV感染者1082件、エイズ患者が418件で合計1500件となり、いずれも過去最多です。
06年までの累計では、HIV感染者の内訳は日本国籍男性が最も多く、感染理由としては同性間の性的接触によるものが最多で、次に異性間の性的接触によるものが続いています。
HIV感染に関するデータを見てみると、この「日本国籍男性による、同性および異性間の性的接触による感染」が非常に大きな割合を占めていることがわかります。