棋士の佐藤康光九段は納豆を「将棋メシ」にしています。
棋士としての活動を支えるため、佐藤九段にとって納豆は生活に欠かせない食材になっています。
その理由などについて、雑誌「壮快」2022年3月号の96~97ページから一部を抜粋して紹介します。
PR:Amazon
壮快2022年3月号
※Kindle版あります
※当コンテンツ内佐藤棋士の役職などは記事掲載時点のものです。
過酷な対局では食事・体調管理が大切
佐藤九段は現役棋士としてだけでなく将棋連盟会長としてもの活動しています。
私は17歳でプロ棋士になり、現在は日本将棋連盟の会長としての業務をこなすかたわら、現役プレイヤーとして対局に臨んでいます。
勝負の世界は白黒がはっきりとする厳しさがあり、対局が近づくと、その準備や緊張で心身に負荷がかかります。
私の場合、時期によっては週に一回、多いときは二回対局があります。
対局は、たいていは朝10時にスタート。早く終わることもありますが、長い対局は12時間以上かかります。タイトル戦になると、2日制もあります。
対局では長時間集中し、頭脳をフル回転させるため消耗も激しくなります。
対局中は全身全霊を傾けて勝負に集中しますから、精神的にも肉体的にも疲労困憊します。
棋士によっては一日で1~2kgやせるという人もいるくらい、エネルギーを使います。
ですから、日ごろの体調管理がとても大事です。
また、私は常に、できるだけ自然体で勝負に臨みたいと思っています。そのために気をつけているのが、毎日の食事です。
活動を続けるために欠かせない食材があります。
PR:Amazon
長考力 1000手先を読む技術
パンでもご飯でも朝食の最後にデザートの(?)納豆
佐藤九段はパンでもご飯でも納豆を欠かしません。
基本は、一日の始まりに朝食をしっかりとること。
朝はパン食が多いですが、パンであれご飯であり、欠かせないのが「納豆」です。
いつも食事の最後に食べるので、私は納豆をデザートだと思っています。
食べ方は、添付のタレとカラシを入れて軽くかき混ぜるだけ。
朝、納豆を食べられなかった日は、昼の食事に納豆をつけます。こうしてほぼ毎日、一日一回は納豆を食べています。
納豆を食べるようになったきっかけは、実は外食です。
思い返せば、納豆を食べるようになった原点は、独り暮らしを始めた20代のころにさかのぼります。
そのころ、牛丼屋でよく朝定食を食べていました。それに納豆と卵がついていることが多く、朝食に納豆、というのがいつしか定番になりました。
その習慣が、結婚後もずっと続いています。
PR:Amazon
北海道 わら納豆 大粒 6本セット 大豆のうま味を堪能 わらで直接包みました
お腹の調子が整い対局後の疲れも取れる
佐藤九段はお腹の調子に気を遣っています。
私は朝食に、納豆のほかに黒酢やヨーグルトもとっています。
いずれも、腸の調子を整えてくれそうな食品です。実際に納豆を食べているとおなかの調子がよく、食べなかった日は体が重たく感じます。
納豆を食べることで疲れも取れやすくなります。
腸は健康の要といいますが、おなかの調子が悪いと、一日中落ち着きません。
おなかの調子を整えておくことは、体調管理だけでなく、自然体でいられるベースになっていると思っています。
また納豆を食べていると、対局前後の疲れも取れるようです。
PR:Amazon
大粒 カップ納豆 40g×30個 北海道産大豆使用 冷凍保存可能 カラシなし
納豆でゲン担ぎも「スタミナが持続して粘れる」 実は他の棋士も…
納豆はゲンをかつぐ意味もあります。
納豆を好んで食べる理由はもう一つあります。それは納豆の「粘り」です。
将棋の対局は長丁場になることが多く、集中力を維持して闘い切るには体力や粘り強さが必要です。
特に形勢が悪くなったときは、それをひっくり返して逆転勝利するためには、粘り強く差を詰めていくしかありません。
ゲン担ぎかもしれませんが、納豆には「粘る」イメージがあって、納豆を食べているとスタミナが切れず、粘れるように思うのです。
実は納豆を「将棋メシ」にしている棋士は多いそうです。
対局中の食事やおやつは、エネルギー補給やスタミナ保持のためにも重要です。棋士もアスリートなので、何をいつ食べるかをよく考えて決めています。
この食事が今、「将棋メシ」として話題になっているそうです。
私は対局中の昼食に納豆をつけることがありますが、棋士の食事を見ていると、私だけでなく、対局中に納豆を食べている人が多いような気がします。
皆私と同じようにゲンを担いでいるのかもしれませんね(笑)。
PR:Amazon
天衣無縫 佐藤康光勝局集