芸能人などが「脳卒中で意識不明になった」といったニュースをたまに目にしますが、実際に家族があなたの目の前で倒れ、意識不明になった時、まずは何をしますか?
 
まず救急車を呼ぶのは当然として、救急車を待つ間何ができるのでしょうか?
 
とりあえずやることは「呼吸の確認」です。

倒れている人の鼻や口に自分の頬を近づけ、呼吸音や吐く息を感じ取ると同時に、胸やお腹が上下しているかを見て自発呼吸の有無を確認します。
 
この確認作業はできるだけ早く完了させます。
 
呼吸が確認できた場合、次に必要なのは「呼吸の確保」です。
 
人間は意識が無い状態であおむけになると舌が下がってきて気道を塞いでしまいます。
 
これを防ぐためには、あごを上に突き出す姿勢で患者を保持するのがポイントです。背中の下に本を重ねて入れるか、ベッドの上であれば頭を縁から落としてあごを上にします。
 
顔が下を向く、あるいはあごを引いた姿勢は最悪なので絶対にしてはいけません。よって、頭の下に枕などを敷くのは厳禁です。
 
手近に本などがない場合は、患者を横向きに寝かせてもOKです。
 
患者が自発呼吸をしていない場合、心臓マッサージと人工呼吸を行います。
 
倒れている患者のあごを高く上げて気道を確保したら、患者の鼻を指でつまみ、自分の呼気を相手の口に吹き込みます。
 
人工呼吸と同時に、心臓マッサージも行います。
 
人工呼吸がどうしてもうまく行えない場合は、心臓マッサージを優先させた方が良いようです。
 
救急救命のサイトを見てみると、「人工呼吸にこだわらず、心臓マッサージを始める」と紹介しているものもあります。
 
「自発呼吸をしていないなら、とりあえず心臓マッサージをする」という考えでもOKです。