マラソンなどの持久系競技に関して資料を読んでいると、自分の血液を前もって採血しておいて競技の直前に輸血するという「血液ドーピング」について出てくることがあります。
 
ヘモグロビンが増加して筋肉に大量の酸素を供給できるのでパワーが増加し、好成績が期待できるというものです。

薬物ドーピングではないので規則違反ではなく、副作用もないことから、かつての共産圏などでは実際に行われていました。
  
しかし最近になって、自分の血液を再輸血しても競技能力に変化はないということがわかり、「血液ドーピング」は下火になりました。
 
現在ではドーピング禁止項目の「自己血」にあたるため、もちろん禁止されています。
 
ドーピングの禁止薬物に指定されている成分などは非常に多く、専門的な知識も必要とされています。
 
日本でもごくまれにドーピング違反が発覚しますが、故意でなく不注意からということもあります。
 
ドーピングではカフェインやアルコールなどの身近な成分だけでなく、「ドーピングととられる行為(静脈注射など)」も対象となります。
 
時代の流れとともに新しく禁止対象に加えられる項目もあるので、ドーピング対策には最新の情報に気を配っておく必要があります。
 
選手としてのキャリアを棒に振ってしまうことも考えられるため、「知らなかった」では済まされません。