ベーチェット病は、ダンスユニットEXILEのMATSUさんが罹患していることで一般に知られるようになりました。
MATSUさんは高校時代に口内炎などで発症し、その後は症状が進んで07年現在では左目がほとんど見えない状態になっています。
このコンテンツではベーチェット病についてまとめています。
日本人に多いベーチェット病 患者数や致死率は
ベーチェット病は厚生労働省が難病に指定しており、病名は最初に報告したとされるトルコの皮膚医師ベーチェット教授に由来します。
日本で最も多く発症しており、韓国、中国、中近東、地中海沿岸諸国と発症地が広がっているため、シルクロード病などとも呼ばれます。
20歳~40歳で発症することが多く、30代前半での発症が最も多くなっています。発症年齢に男女差は見られません。
07年現在で約1万8千人の患者がいるとされています。
死亡率は2~4%で、原因はまだ特定されておらず、白血球の異常がかかわっていることくらいしかわかっていません。
- Amazon
- 隣には、あなたが: ベーチェット病により19歳で失明したぼくと誘導者の方々
※試し読み・kindle版あります
主な症状 皮膚や目 口内に 腸管や神経にも
主な症状としては次のようなものがあります。
・皮膚症状
顔、首にニキビに似たできものができる。注射跡やカミソリ負けのあとが赤く腫れたり、膿みが出たりする。足や腕に赤いしこりが出る。
・眼症状
ぶどう膜炎を起こし、痛みやまぶしさから症状が進行して失明にいたる場合もある。
・口腔粘膜潰瘍
舌、歯肉、口蓋粘膜、唇などに潰瘍がくり返しできる。初期に多い。
この他、次のような副症状も発症します。
・血管(特に静脈が多い)の閉塞(血管型ベーチェットト)
・腸管の潰瘍による腹痛、下血(腸管型ベーチェット)
・神経病変による手足のマヒ、けいれん(神経ベーチェット)
・男性患者の1割ほどに睾丸部の痛みや腫れが見られる
症状として見られるぶどう膜炎や口腔粘膜の潰瘍、あるいは血管閉塞などに対しては、それぞれ有効な薬剤があるのでそれらで対応します。
症状は慢性的に繰り返すことが多いですが、薬によるコントロールが可能です。
- Amazon
- 眼・口・皮膚・外陰部の炎症をくり返す―ベーチェット病難病と「いっしょに生きる」ための検査・治療・暮らし方ガイド
- 腸管ベーチェット病のすべてがわかる 診療ハンドブック
- ベーチェット病ガイドブック―その概念・病態・診療の指針