マルベリーとは桑の実のことです。
日本の地方によっては果実酒として利用されています。
桑の葉は海外ではハーブとして、中国や日本では桑の葉を煎じて使われることが多く、漢方では五虎湯などに利用されています。
マルベリーは鉄分やカルシウム、亜鉛などのミネラルを豊富に含んでいます。また桑の葉にはDNJという成分が含まれており、DNJには食後に上昇する血糖値を抑える働きがあります。
糖尿病モデルマウスを使った実験でも、DNJ投与群は対照群に比べて血糖値の低下が大きいことが確認されています。人を対象にした研究でも食後血糖値の上昇抑制効果が認められています。
この作用により、食後高血糖の改善の他、糖尿病・肥満の予防作用が期待できるのです。
こうした作用から、マルベリーは糖尿病治療薬と併用してはいけません。血糖値が下がりすぎて低血糖を起こすおそれがあります。
(下の記事で紹介している低血糖は少し違う理由で起きます)
DNJは腸内の悪玉菌の割合を減少させるという実験結果もあります。
桑の葉エキスは食事に飲むのが効果的です。継続して飲みましょう。
低血糖症とは 原因や症状
低血糖症とは文字通り、血液中の血糖値が低くなることです。
「血糖値が低い」というと、「糖分摂取量が足りないのが原因?」と考えがちですが、実際には糖分の取りすぎで発症します。
糖分をたくさん含む食品を食べると血糖値が急激に上がります。すると血糖値の上がりすぎを防ぐべく、すい臓からインスリンが分泌されます。
これは全く正常な反応なのですが、甘いものを多く食べる習慣が長く続くと話は別です。
すい臓は「血糖値が急激に上がる→インスリンを分泌」といった活動を長期間続けることになり、すい臓への負荷が過剰になってしまいます。
するとすい臓の正常な機能が失われてしまいます。
・血糖値が高くなくともインスリンを常に分泌する
・ほんの少し血糖値が上がっても過剰にインスリンを分泌する
といった不調が起きるようになるのです。こうなると血液中の血糖値が極端に低い状態が続きます。これが低血糖症です。
低血糖症で一番影響を受けるのは脳です。脳は糖分をエネルギー源にしているので、血液により運ばれる糖分が少なくなると活動は当然できません。
結果的として頭がボーッとする、集中力が無くなる、無気力になるといった症状が起きてしまいます。
低血糖症を防ぐには、何と言っても甘いものを食べすぎないことです。
甘い菓子類や清涼飲料水などを大量に食べるのが習慣になっていると非常に危険です。
ご飯を玄米にしたり料理に黒砂糖を使うなど、「食品の精製度を下げる」のは低血糖症対策に有効です。
血糖値を急に上げないためのその他の工夫としては
・食前に牛乳を飲む
・食物繊維を摂取する(ココアなどを飲む)
・まずは野菜(ニンジン、トウモロコシ、ジャガイモ以外)から食べる
などがあります。