このコンテンツではウソをつく時の脳、胃とウソについてまとめています。
ウソをつくと身体に反応が表れるようです。
嘘をつく人 脳の特徴と活発に働く脳
「病的なうそつき」とされる人の脳は、前頭前野の白質と呼ばれる部分が正常な人よりも22~26%多く、灰白質と呼ばれる部分は逆に14%少なくなっていました。
白質は情報の伝達、灰白質は情報の処理にかかわる部分です。この結果は、年齢、人種、IQ差などには関係ありませんでした。
実は「ウソをつく」のは、脳を非常に活動させる行為なのだそうです。
「本当のことを話しているときよりも脳の広い分野を使う」との調査結果が、04年にアメリカの放射線学会で発表されています。
確かにウソをつくときは、以前の言動と矛盾がないかなどいろんなことを気にしなくてはいけません。
上の調査では
うそをついている時には、行動の動機付けや感情に伴う変化を支配している脳の重要部分が活性化している。
と発表されています。
ウソをついている際の感情の変化を相手に悟られないように、という意識が働くためだと考えられます。
一般的によく知られている「ウソを見抜く方法」は、「視線の変化」ではないでしょうか。
自信が無い時、あるいはウソをついているときはほぼ間違いなく視線が反れるのだそうで。
しかし視線を動かさずに堂々とウソを言われたら見抜きにくい、ということになりそうですが。
その場合は、後々ウソと判明したとき「それほど堂々とウソをつく人とはもう付き合わない」という判断を下すことになるでしょうが…。
胃を測定してウソを見破る嘘発券機
従来の嘘発見器は心拍数の上昇や発汗を元に嘘をついているかを判別していました。その的中率は80~90%とされています。
しかしテストを受けていること自体がストレスになるため、本当の事を言っても心拍数が上がるケースもあります。
この欠点を克服できそうな研究結果が、05年の米国消化器学会総会で発表されました。自律神経で支配されている胃の電気変化を測定して嘘を見つけるのです。
研究では、被験者の腹部に胃の筋電図を付け、ウソをついたときと本当のことを言ったときの胃の変化を調べました。
従来の嘘発見器と比較したところ、胃の筋電図を使った方が嘘の発見率は高くなりました。
「ストレスで胃に穴が開いた」なんてことがあるように、胃は精神的な変化に敏感な場所です。ということは、嘘をついているかどうかを判断するのに胃を調べるというのもわかる話です。
しかし嘘をつくことにストレスを全く感じない人にはこの「胃筋電図タイプ嘘発見器」も効果が無いそうです。
いわゆる「息を吐くように嘘をつく」タイプの人ですね。このタイプに効果がないのは、従来の嘘発見器でも同様です。
このテの人って、ストレスで胃が痛くなるなんてことは絶対無いでしょうねぇ・・・。
「まっかなウソ」の由来
ちなみに、とんでもないウソのことを「真っ赤な嘘」といいますよね。
これは「あまりにひどい嘘なので恥ずかしくて顔が赤くなる」という意味ではありません。
ここでの「真っ赤」とは、本来「摩訶」だったそうです。「摩訶不思議」の「摩訶」ですね。
この「摩訶」とは、サンスクリット語で「大きい」という意味です。
つまり「大きな嘘」「大嘘」→「摩訶な嘘」というわけで、これがいつのまにか「真っ赤な嘘」になったんだそうです。