牛乳を高温で滅菌すればするほど腐敗しにくくなりますが、牛乳に本来含まれている酵素まで無くなってしまいます。

この酵素は活性酸素を消す働きがあります。

低温殺菌牛乳は酵素・乳酸菌が残る 「パスチャライズド」の由来は

小学校の時に理科の実験でやったように、酵素は高温状態では生存できません。
 
対して低温殺菌の牛乳なら酵素が残っています。高温殺菌だと、過酸化水素などの活性酸素も発生して牛乳内に残留する可能性があります。
 
牛乳を高温殺菌すると、牛乳に含まれる乳酸菌も死滅してしまいます。
 

 
低温殺菌は一般的に摂氏100度以下の温度で加熱殺菌を行うことをいい、食品の風味や品質・栄養分などを損なわない特徴があります。
 
微生物類を完全に死滅させるのではなく、害の無い程度まで減少させるのが目的です。
 
低温殺菌のことを「パスチャライゼーション」といいます。低温殺菌牛乳のことを「パスチャライズド牛乳」と呼んだりしますね。
 
これは微生物学者のルイ・パスツールに由来します。もともとはワインの殺菌法として開発されました。

低温殺菌牛乳 2つの製法 加熱温度と時間

低温殺菌牛乳には二つの製法があります。

・低温保持殺菌(LTLT法) 63度で30分間加熱殺菌する方法
 
・高温短時間殺菌(HTST法) 72度から78度でおよそ15秒間加熱殺菌する方法
 

 
栄養的には低温殺菌の牛乳が優れていますが、現在は流通に便利なことから高温殺菌を施された牛乳が圧倒的に多くなっています。
 
高温殺菌では120~130度で2~3秒殺菌、あるいは130~150度で2秒間殺菌を行います。