手や足の裏にあるツボが臓器や消化器官に有効であることが多いのに対し、頭部には目や鼻など感覚器官のつぼが多く集まっています。
頭部は、現代医学のみならずインドの伝承医学であるアーユルヴェーダ、中国のツボ療法でも重要な位置とされています。
ツボ療法においては気の通り道、経絡のツボが頭部に集中しているのです。
このコンテンツでは頭部のツボについてまとめます。
まずは「百会」を押してみては
頭頂部にある百会(ひゃくえ)と呼ばれるツボには、全ての経絡が集まっており、心と体の両方に効果があるとされています。
百会は、後頭部左右の中心線上、頭頂部にあり、特にストレス軽減に効果があります。
世の中にはツボ押しグッズが多数流通していますが、手で押しても何の問題もありませんし、家族など親しい人に押してもらうと心理的効果も期待できます。
目が疲れたときは、目じりを側頭部側に延長したところのくぼみにある「太陽」を押してみましょう。
デスクワークが続いて首が凝ったときはうなじ中央部のくぼみ両脇にある筋肉のほぼ中央にある「天柱」を刺激すると効果的です。
「これまで頭のツボなんて全然意識したことなかったよ」という方は、「とにかく頭頂部(百会)をもんだり、押したり」と覚えておくのはどうでしょうか。
私が個人的に一番やりやすく、効果があるかな、と思っているので(仕事場などで自分で、特に両手でやると見た目には少しヘンですが)。
長時間のパソコン作業の後、あるいは車の運転を長く続けて、「何となく頭がボーっとする、身体じゃなくて気や頭が疲れた」というときにやると、てきめんに効きます。
さらに個人的には、この百会は眠気覚ましにも効くような気がします。
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頭・首にある押しやすいツボ 前頂 上眼点 上星 脳戸 風池
その他、頭・首にあるわかりやすいツボを紹介します。
前頂(ぜんちょう)
・両耳を上に延長した線上の、百会より少し前。うつ、情緒不安定に効果があります。
上眼点(じょうがんてん)
・眼球の入っているくぼみの上側を眉頭に向かって押し上げる。目の疲れに効きます。
上星(じょうせい)
・前髪生え際の1cmほど上。鼻づまりに効果があります。
脳戸(のうこ)
・後頭部の丸い骨が突出した部分の真下。うつや情緒不安定に。
風池(ふうち)
・僧帽筋(首の大きな筋)の両外側のくぼみ。首のコリに効きます。
ちなみに頭の皮は薄いですが、血管や老廃物を流すリンパ管が通っています。
頭の皮がぴんと張っているのが健康な状態で、押した時に指が沈む感覚がある場合、頭皮がむくんでいると考えられます。