うつ病にかかっている人に「頑張れ」は禁句である、とはよく言われます。
 
会社の上司が「頑張れ」と声をかけたことが引き金で自殺してしまった、という例もあります。

うつ病になった人は自分を責める気持ちが強く、「自分の努力が足りないから病気が治らない」と考える心理状態なのです。
 

 
本人はもうこれ以上頑張れない、と辛い思いをしているところに「頑張れ」と激励されると「まだ努力の余地がある」というメッセージとして伝わる可能性もあります。すると「もうこれ以上は無理」と自殺の引き金になることもあるわけです。
 
また、うつで悩んでいる人をお酒の席に誘うのもよくありません。生活のリズムや、睡眠と覚醒のリズムを崩しやすくなるからです。
 
お酒を飲むと寝つきは良くなりますが、アルコールの血中濃度が下がった時に目が覚めやすくなるのでかえって睡眠時間が少なくなることがあるのです。
 
また、旅行などに誘うのも控えましょう。泉にでも入ってゆっくり休む、というのは健康人の考えです。うつに悩む人が普段と違う環境で心が休まるとは限りません。
 
いつもと違うことをやると、生活のリズムが乱れて心身に負担をかけることになりかねないのです。
 
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