ゲルマニウム温浴は一時期大流行しました。
 
手足を20分くらい浸すだけで汗が大量に出て、エアロビクス2時間分のカロリーを消費できると言われていました。(個人的にはちょっと眉唾な気がしますが・・・)
 
ゲルマニウム温浴の効果としては発汗以外に冷え症や肩こりの改善、血行促進などがうたわれています。
 
ただし、これらの効能・効果は科学的に証明されたものではありません(07年現在)。

ゲルマニウムが注目されるきっかけになったのはフランスの「ルルドの泉」で、難病を治す「奇跡の泉」として知られていました。この泉に有機ゲルマニウムが大量に含まれていたのです。
 
有機ゲルマニウムは、サルノコシカケや朝鮮人参、ニンニクなどに含まれているミネラルの一種です。
 
日本で有機ゲルマニウムが注目されるようになったは、1980年代です。プロ野球西武ライオンズの広岡達郎監督が使用していることを明らかにし、それ以来日本での知名度が一気に高まりました。
 
しかしブームが高まるにつれ、毒性のある無機ゲルマニウムまで販売されるようになり、さらには中毒事故や死亡事故まで起こってしまいました。
 
そのため、当時の厚生省が指導に乗り出し、ブームも下火になったのです。
 
(ちなみに、ゲルマニウム温浴では痩身効果だけでなく、皮膚からもミネラル分が吸収される、と宣伝されることがありますが、皮膚から吸収される成分は非常に少ないと考えるべきです)