日本人の死因一位が、がんであることはよく知られています。
がんが怖い病気なのは言うまでもありませんが、生活習慣病と比べると、がんに対しては「遺伝の要素が大きく、かかるのは仕方が無い」という認識が広まっていないでしょうか?
日本人のがんの半分は予防できる 喫煙や飲酒・感染といった原因
ところが、国立がん研究センターの発表によると、日本人のがんの半分は予防できる原因で起きているそうです。
日本人のがん“半分は予防可能”
www3.nhk.or.jp/news/html/20111019/t10013357171000.html
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同センターの研究グループは、平成17年にがんと診断された人の原因を分析しました。
その結果、がんの原因は多い順に
◆男性
・喫煙 29.7%
・肝炎ウイルスやピロリ菌などの感染 22.8%
・飲酒 9%
◆女性
・感染 17.5%
・喫煙 5%
・飲酒 2.5%
と判明しました。
つまり、タバコをやめ、適量の飲酒(もしくは飲酒しない)、ピロリ菌などの感染に注意すれば、男女平均でがんの半分ほどは予防できるというわけです。
研究グループは、「生活習慣や環境の改善で日本人のがんは確実に減らせる」とコメントしています。
ちなみに肥満が原因のがんは、日本人の場合
・男性 0.8%
・女性 1.6%
と少なく、アメリカ人の三分の一程度だそうです。
(そう言われれば、肥満が原因のがんってピンときませんね・・・)
お酒は百薬の長か?がんリスクを上げるアセトアルデヒド・活性酸素
「酒は百薬の長」とは昔から言われており、実際に「適量の飲酒であれば健康に良い」旨の研究報告はたくさん発表されています。
お酒の中でも特に赤ワインはポリフェノールの効果が強調され、健康をサポートするとされることが多いようです。
しかし最近は「飲酒は少量でもガンのリスクを上げる」との認識が主流になっています。
お酒によりリスクが上がるといわれているガンの種類としては乳がん、肝臓がん、大腸がんの他、口腔、咽頭、喉頭のがんがあります。
大腸がんに関しては、厚生労働省の研究班が03年に男女約9万人を追跡調査した結果が発表されています。
それによると、日本酒に換算して一日平均一合以上二合未満の男性は、飲酒しない人に比べ大腸がんの発生率が1.4倍になり、一日平均二合以上の人は2.1倍になりました。
飲酒ががんのリスクを上げる原因になると考えられているものにはいくつかあります。
ひとつはアルコールが分解された時に発生し、有害な作用をもたらすアセトアルデヒド。
もうひとつは同じくアルコールが分解されるときに出る活性酸素です。
活性酸素は細胞内の傷ついたDNAの修復に必要な葉酸を破壊してしまいます。飲酒の機会が増えるときは葉酸の摂取も心がけましょう。
・・・とはいえ、私は飲酒を完全にやめてしまうつもりはありません。休肝日は作りますが。
気の合う相手なら、酒の席は大好きなので。^^