キス病とは、唾液中に存在する「EBウイルス」によって発症する感染症です。

実際にキスで感染するため、アメリカでは「キス病」と呼ばれています。
 
キス以外に回し飲みなどでも感染します。


日本では3歳までの子供は70%が感染しますが、この時期に感染しても発病せず、特に症状が出ないまま抗体が作られます。20歳代の90%以上が抗体を持っているとされています。
 
しかし思春期以降に感染すると、約50%の確率で発病することがあり、リンパ節の腫れ、高熱、だるさといった症状が出ます。
 
これらの症状が出ても重症化することは少なく、ほとんどが自然に治癒します。
 

 
アメリカでは幼児期の感染率は20%ほどで、日本とは逆に幼児期の感染率は低くなっています。
 
アメリカではむしろ青年の感染率が高く、年間10万人あたり1万2千人が感染していると言われています。
 
青年になると他人との接触が多くなるため、キスが日常生活の一部になっているアメリカではキス病感染が増えるのです。
 
衛生状態が改善した日本では、キス病の症例は以前よりも減少しています。
 
疾患としてもそれほど重篤ではありませんが、海外で生活する場合は頭に入れておいて下さい。