大正製薬が2003年に実施した調査では、成人女性の約3割が薄毛に悩んでいるそうです。
35歳を過ぎるとその割合が急激に上昇するのが特徴です。
女性でも40代半ば以降になると加齢による脱毛が増えますが、それ以下の年齢では脱毛の原因が多岐にわたるので育毛剤を使えば解決、というわけではありません。
理由のひとつに、生理不順、無月経があります。
この場合、女性でも男性型脱毛症を起こすことがあります。体内で男性ホルモンが優位になるためで、婦人科の受診も検討しなくてはいけません。
その他女性の脱毛の原因などをまとめます。
女性の薄毛の原因 栄養不足や喫煙・出産
ヘアカラー、パーマ液が合わず、頭皮が皮膚炎を起こして荒れているケースがあります。
フケ・かゆみがひどい、頭皮が赤くなっている、一部だけ髪が抜けるときは皮膚科に相談しましょう。
生理周期や頭皮の荒れが改善されてからはじめて育毛剤の効果が期待できます。
栄養不足も女性の薄毛の原因になります。
多くの女性はダイエットを意識しており、たんぱく質はじめ髪に必要な栄養が不足するケースがあるのです。
ストレスや頭皮の荒れも原因となりますが、何よりも髪の材料であるたんぱく質が不足していては髪は作れません。
また鉄分や亜鉛などのミネラル分が不足すると毛髪が抜けやすくなることがあります
栄養不足のほかにも原因はあります。
まずは喫煙です。
喫煙は血流を悪化させるため、毛根に供給される栄養分が減少します。すると毛髪の成長も妨げられてしまいます。
最近はタバコを吸う女性も多いですが、こうしたリスクは理解しているのでしょうか?
女性が(男性も)タバコを吸ってもメリットはありませんよね。
男性ホルモンも影響します。
女性であっても、何らかの原因で男性ホルモンが頭頂部で作用して薄毛を引き起こすことがあります。
この場合、頭頂部全体の毛髪が薄くなっていきます。
また女性特有の要因として、出産後三ヶ月ほどで抜け毛が増えるケースがあります。
これは毛髪周期の関係で、妊娠中抜けなかった毛がまとめて抜けてしまう現象です。
しばらくして回復するため目立たなくなります。
ごくまれなケースでは、甲状腺障害や膠原病が原因となっていることがあります。こうした病気を治療すると脱毛も治まります。
リアップレディ苦戦の理由「代理購買」が起きにくい
薄毛を実感している女性は、成人女性の約三割にのぼり、女性が抜け毛や薄毛を気にし始める年齢の平均は38.9歳なのだそうです(08年時点)。
薄毛といえば、大正製薬が発売した発毛剤リアップは大ヒットしました。
この好評を受けて、05年に同社は日本初の女性用発毛剤「リアップレディ」を発売しましたが・・・
これが発売当初は予想外に苦戦しました。
発売前には「女性用を発売して欲しい」という要望がメーカーに殺到していたにも関わらず、です。
なぜ売れないのかを分析したところ、女性用発毛剤は「代理購買」が起こりにくいのだそうです。
つまり男性用であれば、男性が「買うのは恥ずかしい」と感じたとしても、奥さんが買い物のついでに購入してくれるケースがあります。
奥さんも「男性用発毛剤」なのでお店で気兼ねすることもありません。
しかし女性用発毛剤はどうでしょうか?
女性も、発毛剤をお店で買う際に周囲や店員の目が気になるのは男性と同じです。
しかし男性(旦那さんなど)が買い物に行くケースは少ないですし、どうしても女性本人が買うことになります。するといきおい、買うのをためらってしまう・・・ということになるのです。
現在はネットでの購入が一般的になっており、状況はだいぶ変わっているようです。