心房細動は脈拍のリズムが乱れる不整脈で、高齢になるほど多く見られるようになります。
70歳台の約5%、80歳台の約8%に発症するとされています。
心房細動の自覚症状は動悸程度なため、心房細動が起きていても気付かないことも多く、健康診断などで初めて発見されるケースもよくあります。
心房細動は梗塞リスクを上げる
心房細動は血管の梗塞リスクを上げます。心房という心臓の部屋が細かく震えると血流がよどみ、血液が固まりやすくなるのです。
血の塊が血流にのって脳に到達し、脳の血管を詰まらせると脳梗塞を発症します。脳梗塞の三分の一は心房細動が原因と言われています。
心房細動が原因の脳梗塞は、動脈硬化によってできた脳梗塞よりも梗塞の範囲が大きく、症状が重くなりやすいとされています。
血管自体が狭くなる(動脈硬化による)梗塞であれば狭くなっている部分が原因なので、そこを治療することで対処は可能です。
しかし心房細動による梗塞では心臓にできた血液の固まりが血流により全身に運ばれるため、場所の特定ができません。
心房細動を治さない限り何度も梗塞を繰り返すので厄介です。
ちなみにジョージ・ブッシュ元アメリカ大統領、長嶋茂雄元巨人軍監督、小渕恵三元首相は心房細動を患っていました。