きび酢はサトウキビが原料で、鹿児島・奄美群島の加計呂麻島で生産されたものをいいます。
 
発酵に1年、熟成に1年かけるとされ、製法は400年前と変わっていません。
 
自然環境のもとで発酵・熟成できるのは加計呂麻島だけなのだそうです。

沖縄でも黒糖を作る際、鍋に残った糖分で酢を作っていました。香りは甘く、味わいもまろやかなのが特徴です。
 

 
きび酢で注目されているのはミネラルとポリフェノールが豊富さです。ポリフェノールを13種類も含んでいるため、活性酸素を除去する効果は酢の中でもトップクラスです。
 
きび酢が含んでいるポリフェノール量は黒酢とほぼ同量ですが、きび酢ポリフェノールの抗酸化力は黒酢の倍ほどもあるそうです。(農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター調べ)
 
またきび酢は100gあたり約21mgのカルシウムを含んでいます。対して米酢のカルシウム含有量は100gあたりおよそ2mgです。
 
その他にも、カリウム・鉄は米酢の7倍以上、マグネシウムは2倍以上含んでいます。一方、高血圧の危険因子となるナトリウム含有量は米酢の約50分の1、果実酢の10分の1と少ないのも特徴です。(日本食品分析センター調べ)
 
これらの特徴からきび酢は高血圧や生活習慣病が気になる方におすすめです。
 

 
酢特有の酸味は少なく、マイルドな味なので飲みやすく、飲んではいけないケースもありません。
 
奄美では赤身の魚を食べる際にしょう油を割ったり、豚肉の炒めものを作るときに使うそうです。
 
奄美は沖縄よりも長寿者が多いことで知られています。奄美の人が健康・長寿なのはきび酢の存在も大きいのではないでしょうか。