「少食が健康に良い」のはよく知られていて、「一日一食」もしばしば話題になります。

その影響からか、食事量を減らす意識を持つ人は増えているようです。
 
しかし少食を意識しすぎて、栄養不足になっていないでしょうか?




「少食」を言い訳にして欠食してない?

このサイトでは、少食やカロリー制限の利点を強調してきました。「少食は絶対正しいだろ!」とも主張しています。(下の関連記事をご覧ください)
 
私もカロリー制限を意識していますし、それらしいことを実践しています。いまこれを読んで下さっているあなたも似たような意識をお持ちではないでしょうか。
 

 
でもそれが行き過ぎると、必要な栄養が補給できていない、というケースもあるように思えるのです。「少食は健康に良い」を言い訳(?)にして、欠食して(朝や夜に食べない、など)いませんか?
 
以前、一日二食に挫折して云々・・・とお知らせしました。
 
現在は基本的に三食食べるようになったのですが、忙しいとつい欠食(夜を食べない)がちになることがあります。
 
そんな時も、「少食は体にいいから」「夜食べると太るから」などと考え、正当化してしまうのです。
 
すると、そうして寝た翌日はまず間違いなく疲れが残ってしまいます。
 
目覚めがイマイチだったり、休日に朝寝をかましてしまったり。
 
これは明らかに、何かが足りていないと考えられます。




少食一辺倒ではNGなケースもある ある日夜でもガッツリ食べたら…

忙しいということは、心と体が疲れるので栄養も普段より必要になるはずです。しかし都合の悪いことに、そんなときほど食がおろそかになりがちです。
 
何かと忙しくなると、私もしばしば欠食していたのですが、ある日、夜10時半頃にガッツリ食事をとりました。白ご飯、納豆、肉、野菜といった内容です。
 
どう考えても夜食であり、食べ過ぎの感もありますが、活動量は多く、ストレスも受けており、お腹も空いていたので思いっきり食べましたよ。
 
すると・・・
 
翌日の目覚めの良いこと!
 
「寝る前の食事は睡眠の質を悪くする云々・・・」といった建前も軽く吹っ飛んでしまいました。
 

 
6時前にはビシッと起きて、しかもその日は日中に眠くなりませんでした。
 
一日の活動エネルギーが切れなかった感じです。
 
あなたが少食を意識しているなら、寝起きがスッキリしないケースはありませんか?もしかしたらエネルギーをはじめとした栄養不足になっているかもしれません。
 
活動の量や内容、受けるストレスが365日ほとんど変わらない、という人はまれでしょう。
 
まず季節によって環境が変わりますし、仕事の忙しさなどによって肉体・精神両面に受ける負担も増えたり減ったりするはずです。
 
にもかかわらず、「健康に良いからとにかく少食一辺倒!」では、道理に合わないと思うのです。
 
(※夜にガッツリ食べる例を挙げましたが、あくまで一日だけのケースであり、習慣にするのはまた別の注意が必要です)




長寿者は三食が多い 適切な食事は体と相談しながら自分で決める

以下のどれかに当てはまるケースでは、「ちょっと多めに食べよう」と意識する日があっても良いのではないでしょうか。
 
・食べても太らない体質(栄養吸収力が弱い)
・激しい運動をした(キツめの筋トレやマラソンなど)
・仕事などで忙しい
・ストレスを受けている
・季節の変わり目

 
その日の活動量や受けたストレスで食べる内容を変えられれば理想的です。
 
「今日はたんぱく質を多めにしよう」
「抗酸化物質を少し食べておくか」
 
といったことですね。
 

 
それが無理なら、せめて欠食せず、三食食べるのは必須ではないか、と最近は考えています。(あくまで私のケースですし、わかっていてもなかなか難しいですが・・・)
 
百寿者の90%は三食食べているそうです。総摂取カロリーは抑え気味なのですが、三食は食べているのです。
 
一日一食などの(超)少食が、好ましい結果をもたらしうる健康法のひとつなのは否定しません。
 
しかし、三食食べても長寿の人はたくさんいるのもまた事実。(超)少食にこだわる必要もない、と言えるでしょう。
 
ベストの食べ方を見つけるのは本当に難しく、一言でまとめるのは無理です。
 
・性別
・各自の体質(栄養吸収力)
・生活習慣
・活動量
 
・居住地の気候
・受けるストレス
・食の嗜好
・家族の影響
・経済状況

 
・・・といった違いを勘案していくと、「何を、どれくらい食べる」を決定するのはそう簡単ではありません。
 

 
もしかしたら、「食事習慣はコレ!」と決めつけるより、自分の心身の声を聞いて、臨機応変かつ適切に食べる・食べないを判断するのが究極の食事法なのかもしれません。
 
カロリー制限を意識しつつ、「ここまでは必要な食事(量)だけど、これ以上は食べ過ぎ」といった判断ができれば最強ではないでしょうか。