水分が約96%を占め、その他カリウム、ビタミンC、B群、カロテンを含みます。 

ただ、栄養成分は少ないので「もっとも栄養含有量の少ない野菜」としてギネスブックに登録されています。(2012年現在)
 

ぬか漬けで栄養度UP&雑学 江戸時代輪切りされなかった理由は?

利尿作用が強く、カリウムがナトリウムの排泄を促すので高血圧の予防作用が期待できます。
 
きゅうり1本に含まれるビタミンB1は0.04mgと微量ですが、きゅうりをぬかづけにすると半日で5倍もビタミンB1が増加します。
 

 
キュウリは日本では平安時代から栽培されていたそうです。原産地はインドで、シルクロードを経由して中国、日本と渡ってきました。渡来当時は神事の捧げものとして使われています。
 
江戸時代にはキュウリを輪切りにして食べることはありませんでした。何でも、キュウリの断面が徳川家の家紋「三つ葉葵」と似ていたからなのだとか。
 
本来キュウリには蒸発を防ぐための白い粉が付着しています。
 
色もくすんでいたのですが、これが消費者に「鮮度がよくないように見える」と不評だったそうです。
 
そのため白い粉を無くす栽培法が開発され、光沢をもった現在のキュウリが主流になりました。
 
しかし現代のキュウリは皮が厚く固いため、本来のみずみずしい美味しさは失われているそうです。




アスコルビナーゼには要注意 ビタミンCを破壊させないコツ

野菜や果物にはビタミンCを豊富に含むものが多くありますが、同時に、ビタミンCを破壊してしまう酵素「アスコルビナーゼ」を含んでいるものもいくつかあります。
 
ビタミンCが多い野菜・果物でも、アスコルビナーゼを含んだ食品と一緒に調理するとせっかくのビタミンCが破壊されてしまう可能性があるのです。
 
キュウリはニンジンとともに、アスコルビナーゼを含む食材の代表としてしばしば挙げられます。
 
その他、アスコルビナーゼを含む食材には、
 
カボチャ キャベツ カリフラワー シュンギク バナナ リンゴ
 
といったものがあります。
 

 
これらの食材を他の野菜などと生で調理するとビタミンCを損ねることがあるので注意しましょう。
 
ただし、アスコルビナーゼは熱や酸に弱いため、加熱するか、酢などを使って調理すればOKです。
 
キュウリは他の野菜や海藻と合わせて酢のものに使われますし、ニンジンはビタミンCを含む大根と合わせてなますになります。
 
この場合は酢が豊富に使われているので問題無いわけです。
 
バナナやリンゴは自家製の果物ジュースの定番素材ですが、これらを使ってジュースを作る際はレモンなど柑橘類の果汁を入れると良いでしょう。
 
果汁の酸性成分がアスコルビナーゼの活動を抑えてくれるからです。
 

 
「酢の物」の代表的食材としてキュウリが連想されるのも、アスコルビナーゼを含むというキュウリの特性が昔からよく理解されていたのかもしれません。
 
昔ながらの智恵は偉大だなぁ・・・と改めて思うものです。