「ベジタリアン」と聞くと、なんとなく「健康的」なイメージがありますが、近年は

「ベジタリアンはあまり健康に良くない」
「実はベジタリアンでも体の不調を訴える人は多い」
「ベジタリアンは必ずしも長生きできるわけではない」
 
といった話もしばしば聞くようになっています。
 
(このコンテンツは壮快 2017年 12月号(Amazon)164~165ページを参考にしています)
 
「菜食」の形態によっては、体に良くないケースもあるようです。

動物性たんぱく質の重要性 野菜だけでは疲労感やイライラ

ベジタリアンとは、「野菜中心の食生活を送る人」ですが、ひとことで「ベジタリアン」といっても、その内容は様々です。
 
・動物性のものは一切食べない
・乳製品は食べる
・卵や乳製品は食べる
 
・・・などですね。
食べないものによって、細かく定義されています。
 

 
この中で、私が「あまり良くない」印象を持っているのは、野菜しか食べない食生活のケースです。
 
動物性の食品は一切口にしない食生活を続けた人の体験談を読むと、「健康的」な食習慣のはずなのに
 
・疲れがとれない
・精神的に余裕がなく、イライラしている

 
といったことが書かれています。野菜だけの食生活では、明らかに何らかの栄養が不足しているのです。
 
それは何かというと、動物性のたんぱく質です。
 
近年の研究では、高齢になっても動物性食品を積極的に食べる人は元気なことがわかっています。
 
健康で活動を続けているご長寿さんには、卵や肉を頻繁に食べている例が多いのです。
 
壮健な体を作って長生きするには、動物性たんぱく質が欠かせない、という主張が現在では有力になっています。

ハーゲスハイマーさんが語る友人のエピソード 卵を食べるようになったら…

栄養科学博士のオーガスト・ハーゲスハイマーさんが、雑誌「壮快」で、友人のベジタリアンのエピソードを語られていました。
 
実はハーゲスハイマーさん自身も以前はベジタリアンだったのですが、いまでは
 
「たんぱく質をとらないことが、いかに体に悪影響を及ぼすか、今ならよくわかります」
 
としていて、友人のこんなエピソードを紹介されています。
 
友人の女性は完全なベジタリアンで、動物性たんぱく質は全く摂取しておらず、糖質に依存していました。
 
毎日ヨガをやっていましたが、たんぱく質を摂らないので疲れは取れません。ついつい甘いものに手が伸びてしまいます。
 

 
そこでハーゲスハイマーさんは、「肉や魚はダメでも、せめて卵を食べてみては」と勧めてみます。
 
するとしばらくして、彼女から
 
「卵をしっかりとるようにしたら、すっかり元気になった!もう甘いものがいらなくなった」
 
と、元気な声で連絡があったそうです。
 
卵を摂取するようになって、たんぱく質はじめ動物性の栄養が女性の体調を改善したことは明らかです。
 
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野菜食が健康を助けてくれることは間違いありません。
 
だからといって野菜しか食べないというのは、ちょっと極端です。野菜だけを食べることがそのまま健康にはつながらないのです。
 
野菜をたくさん食べて、動物性食品(たんぱく質)も適度に食べるのが健康維持には最も効果的ではないでしょうか?
 
野菜だけを食べるのが目的ではなく、心身ともに壮健な体を作るのが目的なのですから。