絶対音感を身に付けるには、子供の頃から音楽に接しておかなくてはいけません。

しかも音楽を習うだけでなく、そのための訓練が必要です。
 

 
このコンテンツでは絶対音感を得るために必要なこと、滝本泰三さんのエピソードをまとめています。

絶対音感習得に必要な環境や訓練

絶対音感を身につけるには、5歳(説によっては7歳)までに何がしかの楽器演奏を経験し、音の高さと名前が一致するよう聴覚を鍛えることが必須とされています。
 
言い換えるなら、7歳を過ぎてしまうといかに音楽の訓練を受けても絶対音感を身につけるのは難しいということになります。
 
絶対音感を習得するには以下のような環境や訓練が必要です。

・音楽教室などで楽器(ピアノが一番多い)に触れ、音楽に親しむ。
 
・音楽を聴くだけではなく、(音をとりつつ)歌う・あるいは演奏する。
 
・クラシック音楽をBGMにするなど、良質の音楽に触れる機会を増やす。
 
・和音が何の音かを当てるレッスンを受ける。
 

 
絶対音感を身につける目的があっても、訓練が厳しすぎて子供が音楽嫌いになっては元も子もありません。
 
あくまで「子供が音楽を楽しむ」ことが前提になります。
 
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滝本泰三さんの絶対音感 実は困ることもある?

音楽家の滝本泰三さんも絶対音感を持っています。
 
滝本さんが武蔵野音楽学校に在学中、合唱の練習で指揮をしていた先生から「ラのフラットの音を出してごらん」と言われたそうです。
 
滝本さんが「アー」とラのフラット音を出したら先生から「君は絶対音感を持っているね」と指摘したのです。
 
滝本さんが出すこの音をもとにして、ピアノを使わずに合唱の練習が始まることもありました。
 
滝本さんは絶対音感についてこのように解説しています。

4~5歳でピアノの稽古を始めたなら、大体14~15歳で絶対音感が身につくことが多いようです。
 
ただこれは個々の持って生まれたものがものをいいます。
 
楽器の音を聞かずに「ド」の音を声で出し、ピアノの「ド」と同じ音であれば絶対音感所有者と言えるでしょう。
 

ただし絶対音感を持っているために困ることもあるそうです。
 
作曲をしていて、近所から聞こえる音楽のメロディーが耳に入ったら、作曲しているキーがそのメロディーのキーに変わってしまうのだとか。
 
プロの音楽家でも絶対音感を持っていない人はたくさんいますし、上の滝本さんの例のように「絶対音感を持っていたので不便だった」というケースもあるようです。
 
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