当コンテンツはやや悲しい話題ですが、自殺について。
 
自殺率は豊胸手術や宗教とも関係しているそうです。

やや古いデータなので現在は事情が違う可能性があります。参考にご覧ください。

豊胸手術を受けた女性は自殺率が高い

アメリカの医学雑誌に掲載された論文によると、豊胸手術を受けた女性は受けていない女性より自殺率が高い傾向にあるそうです。
 
豊胸手術を受けた女性の自殺リスクは3倍近く高くなるのだとか。
 
米国テネシー州にあるバンダービルト大学メディカルセンターのローレン・リップワース氏の研究チームが発表しました。
 
研究チームは1965~93年に豊胸手術を受けたスウェーデン女性3527人を追跡調査し、死因についても検証しました。
 
対象女性のうち豊胸手術経験があって自殺した人数は24人で、手術後平均で19年経過していました。
 
研究チームによると、これは人口全体に対する自殺者割合と比較して3倍高い自殺率です。
 
 
フィンランドで同様に行われた調査でも、豊胸手術を受けた女性の自殺率は3倍高いという結果が出ています。
 
ただし、自殺を除くと豊胸手術を受けた女性の死亡率は一般女性と差が無く、豊胸手術そのものが女性の死亡率を高めるわけでは無いようです。
 
これは私が思うに、手術が女性の心にも影響を与えるというよりも、手術を受ける女性の心理傾向が影響しているからではないかと。
 
自分の容姿にコンプレックスがあり豊胸手術を受けたものの、
 
手術の結果に満足できなかった
しばらくしたら術後の状態が悪くなった
自分の容姿に関して別の不満が出てきた

 
・・・など、またコンプレックスが発生し、それが本人を悩ませた、ということは考えられないでしょうか。
 
あまりに真面目で考え込む性格だったら、豊胸手術とは全く違う件でも心を煩わせることが多いはずです。

自殺と宗教の関係

少し前まで、長いこと日本の自殺者は年間3万人を大きく超えていました。
 
WHOがまとめた主要国の自殺率(人口10万人あたりの自殺者数)統計では、G8八カ国中、ロシアに次いで自殺者が多いという結果が出ているのです。
 
このWHOの統計によると旧ソ連、東欧やバルト・北欧諸国は自殺率が高く、日本は毎年10位くらいにランクしています。
 
 
南米やアフリカ、イスラム諸国は自殺者が極めて少ないのですが、キューバやスリランカは例外的に自殺者が多いことで知られています。
 
一般には、個人主義社会の方が集団生活社会よりも自殺率が高く、一神教(イスラム教、キリスト教、ユダヤ教)の方が多神教(仏教、ヒンズー教など)や無宗教より自殺率は低いとされています。
 
イスラム教は特に低いのですが、宗教の性格だけでなく、モスクを中心とした強いネットワークなども自殺の防止に貢献していると考えられます。
  
ハンガリーでは、同じ国内でもプロテスタントの自殺者はカトリックの十倍で、マレーシアでは中国系住民の方がマレー系より自殺率が高いことがわかっています。
 
日本の場合、自殺の大きな原因は何といっても「経済的困窮」です。ざっくりした言い方をすると、「景気が悪くなると自殺者が増える」わけです。
 
日本の自殺者数が急に増えたのは98年からで、この年の自殺者数は前年より35%も増えているのです。
 
98年は企業が相次いでリストラを行った年であり、経済的な理由が自殺者を増やすことを如実に示しています。