AEDは心停止状態になった人に電気ショックを与えて蘇生させる器具です。
 
AEDはAutomated External Defibrillator の略で、「自動体外式除細動器」と訳されます。


 
04年の7月から一般市民も使用することができるようになりました。

いざという時使える?AED

私は07年7月までじっくり見たことがありませんでした。
 
ショッピングモールの片隅で見つけたときは「ほほぅ、これがAEDか…」と座り込んでしばらく観察してしまいました。
 
しかし、記載してある案内だけでは使用法がわからないのです。しかも全然目立たないところに置いてあるし。隅っこに置いてある消火器という感じ。
 

 
人工マッサージなどの蘇生法については詳しく描いてあるのですが、肝心のAEDについては、患者に着けた状態の絵があるだけ。
 
しかもごく簡単なイラストみたいな絵です。
 
その後、いつも私が通っているジムに行ったら、そこにもAEDが置いてありました。しかもくわしく解説が書かれたパンフレット付きで。
 
これは良くわかりました。
 
それによるとAEDは、心配蘇生法を施しても反応がない、呼吸がない、循環サインがない8歳以上の人に使用します。呼吸や脈拍がある時は使用できません。
 
そしてAEDを患者の左肩の横あたりに置いたら電源を入れます。(AEDのふたを開けたら同時に電源が入るタイプもあります)
 
その後はAEDから音声メッセージで使い方が説明されます。電気ショックを行うかどうかもAEDが判断します。
 

 
AEDが使用できるようになって、心停止状態にある人の蘇生率は大幅に向上しました。
 
ネットでは「救急隊到着前のAED使用で蘇生率7倍に」というニュースも報じられています。
 
ショッピングモールにあったAEDも、使い方がわかりやすく書いてあったら良いのにな、と思ったものです。
 
いまはネットでも使い方を学習できるので、使用法をある程度頭に入れておくと、いざというとき落ち着いて対処できるのではないでしょうか。
 
いきなりやろうとするとパニックになって、書いてあるとおりにできるかも怪しいものです。事前に少しでも知識があるのと、ぶっつけ本番でやるのとは全然違います。
 
厚生労働省によると、AEDを実際に使うのは現場に居合わせた医療関係者が多いそうです。
 
心肺蘇生は一分一秒を争います。肉親や身内・友人に処置が必要になるかもしれません。
 
医療関係者が周囲にいなくても、心肺蘇生法やAEDを使えて人の命が救えたとしたら?それってスゴイことですよね。
 
頭に入れておく価値はあるのではないでしょうか。

高円宮殿下急逝とAED認知

02年の11月21日、高円宮殿下がカナダ大使館でスカッシュの練習中に急逝されたのは非常に大きなニュースでした。
 
このとき殿下は心室細動による心不全を発症されていました。
 
殿下が倒れられた際、カナダ大使館にはAEDが配備されていなかったのです。
 

 
この件以来、心室細動への対応が社会的に認知されるようになりました。04年には一般人にもAEDを使用することが認められています。
 
 
ちなみにものまねタレントのプリティ長嶋さんはAEDの普及に力を入れています。
 
プリティさんは心臓移植が必要な子供のための募金活動も行っています。