最も死亡リスクの少ないBMI数値 灰本元医師

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「痩せているほうが良い」との先入観はいまだに根強いものがありますが、一方で
 
「ある程度の年齢に達したら、ちょっと太り気味くらいのほうが長生きする」
 
という事実も知られるようになってきました。
 
 
ここでの「ちょっと太り気味」とはどれくらいを指すのでしょうか?
 

日本ローカーボ食研究会理事長で灰本クリニック院長の灰本元医師は、日本でもすっかりおなじみになった「BMI指数」での基準値を提唱しています。
 
ゆるやかな糖質制限食による2型糖尿病治療―ガイドライン〈2016〉
ゆるやかな糖質制限食による2型糖尿病治療―ガイドライン〈2016〉
 
「BMIは22が理想」とされている、あの数値ですね。ダイエットをあまり意識していない人でも、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
 
 
灰本医師が挙げる、各種調査結果に基づいた「最も死亡リスクの少ない数値」などは以下のとおりです。年齢により違いがあります。
 
当然ですが、いずれも22よりも大きくなります。


・日本人の中年男性ではBMI23~27で最も死亡リスクが低く、それ以外では上昇する
 
・65歳以上の老年者ではBMI25~27で死亡リスクが最も低い
 
・日本人の場合、どの年代でもBMI20以下の「やせ型」のほうに、死亡リスクの上昇が顕著に見られる
 
・充実した医療を受けられる日本のような先進国では、多少肥満なほうが長生きなのは間違いない

ここで、BMIが22の場合と、上を参考にして25の場合で比較してみます。
 
 
身長160cmの人であれば、22で計算すると約56kgが理想体重ですが、25で計算すれば64kgになります。
 
170cmの人なら、22では約63kg、25なら約72kgになります。
 
かなり違いますよね?この「22」という数字について、灰本医師の解説を続けます。
 
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BMI22は日本人向けの数値ではない?

BMIと聞くと、「22が標準」をイメージする方はいまだに多いはずです。
 
私も以前は22を意識していましたが、近年はあまり考えなくなりました。灰本医師もこのように解説されています。

22が標準とする考えは、欧米からそのまま輸入されたものだと思います。
 
米国における死因の順位を見てください。
 
一位が心筋梗塞で、二位にガンがくる。それが日本では一位がガンで、肺炎、三位が脳血管疾患で、心筋梗塞は四位以下です。日本の心筋梗塞の割合は、米国の約四分の一です。
 
しかも米国ではBMI30以上の人は3割、ヨーロッパだと15~20%の人が該当します。ところが日本でBMI30以上の人は、たった3%しかいない。
 
欧米人とアジア人のBMIは、これほどかけ離れているのです。
 
欧米では、心筋梗塞を抑えることが第一。そのためLDLコレステロールとHDLコレステロール、それから中性脂肪が最も理想値になるところを探したら、BMI22だった。ただそれだけの話なんです。
 
一方、日本では65歳以上の人は、ガンと肺炎で半分死んでいるのですから、アメリカと日本の違いに注意することを第一に考えなければいけません

日本で行われたBMIと死亡リスクの大規模研究

日本にもBMIと死亡リスクに関する大規模研究が二つあります。
 
一つは国立がん研究センターによる40~59歳を対象に、約4万人を9年間追跡した調査です。その結果、以下のようなことがわかりました。
 
・男性の23~27
・女性は19~30
・女性の”許容範囲”は広い
・女性は30を超えると脳卒中のリスクが上がる

 
 
もうひとつの研究は全国の10大学の研究者が共同で行っている「JACC」です。JACC研究は老年者を対象にしており、以下のようなことがわかっています。
 
・男性では27.5~29.9で、死亡リスクが最も低い
・女性では23.0~24.9で死亡リスクが最も低い
・20未満になると死亡リスクが高くなる

 
 
いずれの研究結果からも、22は低すぎる、というイメージを持つのではないでしょうか。
 
特に高齢者と呼ばれる年齢になったら、特別な理由が無い限り、やせすぎないよう意識するのが良さそうです。
 
 
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