以前「正座した姿勢から身体を後ろに倒し、太ももの前面を伸ばすストレッチを寝る前にやってます」とお知らせしたことがあります。

現在このストレッチはたまにしかやっていないのですが、先日思いがけず関連記事を目にしました。

食べ過ぎは太ももに表れる?

雑誌「クロワッサン」2012年 7/10号はストレッチ特集でした。
 
その中に「食べ過ぎると太ももが硬くなる」という話があったのです。私は初めて聞きました。
 
井本邦昭医学博士が、「こんなストレッチで内臓を強くする」という記事で以下のように主張されています。

食べ過ぎると肋骨が下がって背中が張り、太ももが硬くなるんです。このポーズをとるのが難しい場合は、食べ過ぎの傾向があります。

「このポーズ」とは、正座した状態から身体を後ろに倒すストレッチです。
 
「食べ過ぎで太ももが硬くなる」のが、いまいちピンと来なかったので、早速それらしいキーワードでググッてみたら、数は少ないものの参考になるサイトがありました。
 

 
こちらをどうぞ。
食べすぎ体操
www.kurihamasitu.com/seitai/taisou01.html
(井本医師のサイトではありません)
 
上のサイトには、「太ももの前の筋肉を伸ばすと胃袋の働きが良くなる」旨の記述があります。
 
またこちらのサイトには、
反ると痛い腰
ats1980ao.ti-da.net/e3406952.html

太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)は胃経の通りみちになるので、胃や腸に負担(食べ過ぎやストレス)をかけているために太ももの前の筋肉が硬くなってしまう、ということも考えられます。

とあります。
 
現代人は食べすぎであり、内臓に負担をかけています。その表れのひとつが太ももの硬化であり、太もも前面のストレッチは内臓の働きを助ける、というわけです。
 
これについて、井本医師は次のように主張されています。

「現代は昔と違い、飽食の時代。内臓の疲労の多くは、食べ過ぎによる栄養過剰が原因のひとつです」
 
「何々が体にいいと聞いたから、もったいないから、食事の時間だから、と本当は体が欲していなくても食べてはいませんか?
このような栄養の摂り過ぎで、肋骨が下がり、姿勢が悪くなり、消化器系だけでなく、心臓、腎臓、肝臓など内臓全般に負担をかけてしまいます」
 
「人間の体は本来、季節の変化やその日の体調によって調整を行う環境適応能力に優れています。それが便利な生活やストレスなどによって、その能力が衰えてしまっている。ストレッチで体本来の働きに戻し、自然治癒力が高く順応力のある体をつくりましょう」

正座した状態から身体を後ろに倒すストレッチは内臓に良い効果が期待できるわけですが、注意点もあります。

膝への負担が大きいので注意

冒頭で「このストレッチはたまにしかやらなくなった」と書きました。というのも、私の場合この動作をすると膝関節が痛くなるのです。
 
体重がかかった状態で膝を限界まで曲げる動作なので、関節や靱帯に負担がかかるのかもしれません。このストレッチを実行するなら、ゆっくり、無理をしないよう注意する必要があります。
 
膝が痛くなるリスクを知りつつ、なぜ「たまにはやる」のかというと、太ももの前面を伸ばすこのストレッチはスゴく気持ち良いんですよ。
 
「身体を伸ばしている」感は、数あるストレッチの中でもトップクラスです。大きい筋肉を伸ばすからでしょうか?動作後のリラックス感も高いです。
 
寝る前にやると快眠の大きな助けになってくれます。
 

 
私の場合、現在では正座からつま先を立てて膝をついた状態にして、そこから上半身を後ろに倒しています。これだと膝への負担が少ない気がします。
 
最後に「クロワッサン」から、井本医師が推薦されているやり方を紹介します。

1 足の親指同士を重ね、かかとが広がらないようにくっつけて、膝を閉じ、正座する
 
2 上半身をゆっくりと後ろに倒していき、両手を床につける 手の位置は、自分の楽な幅でOK
 
3 そのままゆっくりと上半身を床に倒す。膝は閉じて床につけたまま、両腕は体の脇に添えていく
 
4 お腹の上で手のひらを下にして手を組み、肘を軽く伸ばす。腰が反りすぎないように注意
 
5 手を組んだまま、両手を頭の上に上げていく このとき、膝が床から離れないように注意する
 
6 手のひらが頭の上の方向へ引っ張られるように体を伸ばす 肘をできるだけ床につけるのがポイント
 
7 片方の手で、もう一方の手を引っ張るように体を片側に傾ける わきの下を伸ばし2~3呼吸キープ 反対も同様に

 
この記事は雑誌クロワッサン2012年7/10号32~33ページを参考にしました。